海にかかる霧のレビュー・感想・評価
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ザ・韓国映画
時は1998年、アジア通貨危機に見舞われ不況に喘ぐ韓国が舞台。生活が苦しい漁船乗組員たちが引き起こす悲劇の物語。韓国映画らしい、さすがポン・ジュノ監督と思わせる、エグい骨太な脚本に惹き込まれる。そして、まさかのエンディング。女って怖いな、薄情だな、そして逞しいな…
何気に閲覧。 なにやらタイタニックのような感じで、船上で争うストー...
何気に閲覧。
なにやらタイタニックのような感じで、船上で争うストーリー
ちょっとグロいですが、グイグイ引き込まれました。
(嫁はんには、キモイと言われました)
密入国は厳しい
金欲しさに船に密入者を乗せる仕事を請け負った船長。
船員も金に困ってるから、船長に従う。
密入国を上手くやった経験のない船員では上手くいくはずもない。
案の定立て続けにトラブルが起こる。
この展開は厳しい。
本当に悪事を重ねないと平気で殺人を続けるのは難しい。
殺すつもりの戦争ですら、殺し合うだけで人間性をぶち壊す。
1970年代の韓国はどうしようもない貧しさの中に居たのかと悲しくなる。
密入国の運びやもハイリスク、ローリターンで、掴んだ小金はあっさり削り取られていく。
蛇の道に繋がる奴はいくらでもいるのでタカられる様は厳しい。
ラストはこれで良いのか?とは思う曖昧さではあるが、ソコソコ納得は出来る。
ただ残念だったのは船員にゲスが多かった事。
「俺だけヤってない」とかゲスにも程がある。
韓国版タイタニック+アウトレイジみたいな。
普通に韓国で暮らしてる男の子があんなに女に飢えてるってのはどうかと思う。
船長はなぜあんなにボロ船に執着を…(*_*)?
事故が起こるまでの雰囲気は好きだった。
欲望の果てに
不満を漏らす密航者に鉄槌をくらわす船長。
あのシーンで一気に狂気度が加速。
その後まさかの展開で船員も人間性を失い全員ヒャッハー状態。
狂気の渦の中心にさらされながらもラストはしっかり自分の道を行ったホンメ。
素直には終わりませんなぁ。
臭い立つエログロ満載の他の韓国映画よりは描写や救われなさがソフトな気がしましたが(麻痺してる?)
雑さは目立つものの圧倒的な力業で押し通す展開は流石です。
人間の狂気が恐ろしい
不漁続きで金銭的に追い詰められた漁船の船長が、朝鮮族の密航に手を出す。
しかし、これが不幸の始まりで、初めての密航に、不慮の事故が襲いかかる。
怖かったなー。
船長と船員たちが極限状態に追い込まれ、狂気の人へと変貌していく。
人間というよりも、むしろ野獣となってしまった彼らの恐ろしさ。
人は、こんなにも簡単に正気を失うのかっていうのが良くわかる映画だった。
そんな中、愛する人を守るため、正気を失わずに船員たちと戦い続けたユチョンの存在は、この映画の希望だった。
しかし、ユチョンの願いが叶わない ラストシーンの表情がとても印象的。
女って、やっぱりしたたかで、たくましいんだな〜 >_<
韓国映画の凄さ
出だしは少し退屈でした。が、、それを覆すように中盤からは歯車が、どんどん狂い出す。
人間の恐ろしさをひたすら芯から感じた韓国映画でした。
歯車が狂い出した所から気分が悪くなり、吐きそうになりました。まるで自分が映画の中の登場人物の1人になったかのような気持ちの悪さ。
それくらいこの映画の迫力、威圧感は凄かったです。それと同時に韓国映画の凄さを思い知らされました。
韓国映画らしい不幸さ
らしいと言える映画。
だが、少し中盤がダレル感があるのが残念。
また、揺れないのであまり船上の感が無いのが残念。
しかし、異常者ばかりの世界は怖い・・・
船長役の人の存在感はありますね。
船=自分
話がどう転んで行くかドキドキした。だけども、今まで観てきた韓国映画に比べると重厚感がなかったのかな?と思う。
朝鮮人が大量に乗って来た時は、リアリティーがあるし大変な事が起こるぞ!とワクワクしたけど、思いもよらぬ方向へ話が進んで行った。
予想もしない話の流れだったけど、話の規模は小さくなって行ったようにも感じた。
船長のラストは、船=自分、船さえ良ければと言う、狂ってるけど筋の通ってる姿が出てて良かった。
ラストは韓国映画らしかったけど無くても良いような気もする。
キムユンソク
素晴らしい漁師映画。垢くさい漁師ものというと魚影の群れくらいしか思い浮かばないが、船室の男臭い感じだったり、魚倉の魚臭い感じだったり、漁師の野卑な感じだったり、密航女の逞しい感じだったり、霧も効いているし、海をかける漁船の画が良い感じ。凄い才能ある感じ。ガス中毒で死んだ女の頬にこびり付いた血を唾で溶く感じとか特に。
心にかかる闇
不漁にあえぐ漁船が中国からの密航者を運ぶ闇仕事を引き受けるが…。
2001年に韓国で実際に起きた“テチャン号事件”を元にした舞台劇を映画化。
シリアスなハード・サスペンスと言ったら韓国!
それに恥じない衝撃作!
監督は本作でデビューの「殺人の追憶」の脚本家シム・ソンボ。
プロデュースにポン・ジュノ。
つまらない訳がない。
前半と後半の対比が印象的。
これから何か起こりそうな雰囲気を暗示しつつ、前半は穏やか。
金や貧困を抱えつつも、家族のように仲の良いクルー。
闇仕事を引き受け、出港。最悪の航海になるとは誰も思わずに…。
手筈通り中国人密航者を乗せ、順調に見えたが…、思わぬ事故が発生。
隠蔽の為にある処理を行う。
いつの間にか船は視界ゼロの霧に覆われた。
それはまるで、次第に正気を失っていくクルーの心の闇のように…。
極限状態の人間模様。
船の上という逃げ場ナシの限定空間。
追い詰められた者たちはあっという間に狂気に囚われる。
あの前半の仲の良かった関係はもう何処にもない。
一転した惨劇が哀しく恐ろしい。
“処理”のシーンも霧に覆われていたからまだいいものの、もし霧に覆われていなかったら地獄絵図。
独裁、その従順者、性欲剥き出し…浮き彫りになる己の本質。
大統領で父親で船長のキム・ユンソクがさすがの存在感。
新人船員にアイドルグループ“JYJ”とやらのパク・ユチョン。若い女密航者を匿い、守ろうとする。
アイドルへの計らいのような設定だが、狂気の中、唯一正気を保つ二人に救われる。
何故、こうなったのか。
匿っていた女が見つかったから?
あんな“処理”をやらせたから?
そもそも闇仕事を引き受けたから?
それぞれに理由はある。
ただ惚れた女を守りたいから。
あれは事故だった。
引き受けたのは生活やクルーの為。
何処かで歯車が狂い、芋づる式に堕ちていく。
傑作
韓国映画恐るべし
とんでもない傑作でした。
ノンストップでスリルあり恋愛あり殺人ありで、もうごった煮なんですが、人間描写がしっかり筋が通っていて
なんで韓国映画はこんなにパワーがあるのでしょうか。
もうオープニングの漁師描写でこの映画が傑作である予感がプンプンするんですよ
ラストで発狂してしまいました
いじわるすぎる
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