「賛否両論ありますが」トイ・ストーリー4 べーさんの映画レビュー(感想・評価)
賛否両論ありますが
私はこの結末、いいと思います。
今まではアンディのために仲間のために行動してきたウッディが、自分のためだけに行動している。
持ち主であるアンディを悲しませてはいけない、そのためには仲間を大事にしなければいけない。今までアンディの元にいた時はリーダーとしてみんなをまとめてきたウッディですが、持ち主が変わってボニーの元へ行くと、はじめは大事にされていても段々と飽きられてしまい、クローゼットの中で過ごす時間が増える。リーダーでもなくなってゆく。そんな時にフォーキーが来る。フォーキーはゴミから生まれたから自分はゴミだと、ゴミ箱に行こうとする。リーダーとしてボニーのためにフォーキーを守る。だけど昔の仲間に再会し、仲間の過去を知り、生き生きと生きているボーピープを見て、自分がおもちゃとして1番の役目を果たしていないと思いはじめたのかなと思う。ボーに「迷子?」と言われちゃんと答えられなかったのは、この時点でボニーのおもちゃとしての役割果たしていないと感じていたのでは?また、ウッディは「おもちゃは子どもに遊んでもらうもの」としての役割を果たせていない今の自分に葛藤していたのでは?と。
前作まではアンディのために行動していたウッディだけど、今回は表上ではボニーのためと言いながらも、ボニーに捨てられたくないという気持ちが前面に出た、ウッディ自身のための行動に思う。
ボーも、ただウッディにここにいて欲しいという気持ちだけで言ったのではなく、ウッディの心情を読み取って移動遊園地での生活を誘っているように思う。
ウッディも仲間が傷だらけになってもボニーのためと言いフォーキーを取り戻そうとするが、ボーやバス、キャビーギャビーに言われ、そこで今までの行動が自分のためだけの行動だったと気づき、「ボニーのウッディ」を終わろうとしたのかなと。
ギャビーギャビーに「私にも幸せを」というのがあったが、今までアンディに大切にされ、おもちゃとしての幸せを知っている。だけどこの子はまだ知らない。ボイスなんちゃらをギャビーギャビーにあげたのは、ウッディの優しさ、「この子にもおもちゃとしての幸せを知ってもらいたい」という行動だったのかなと。
ギャビーギャビーの好きなハーモニーのところに行くが玉砕。その姿を見て「子どもは1人じゃない」とギャビーギャビーを連れ出しボニーの元へ。その途中でギャビーギャビーが自分を重ねた女の子と出会いハッピーエンド。それを見てウッディもここに残るという決断になったのかなと。
ウッディの決断は、ボニーの1番じゃないから離れるということでも、ボーと離れたくないからということでもないと思う。ギャビーギャビーのようなおもちゃと子どもたちを出逢わせてあげるお手伝いをしたいと思ったのかなと。だから最後に射的でおもちゃをバンバン出してるし。
賛否両論あるけど、ただ一つ言いたいのは、昔の女のところから離れるのが嫌になって残ったんだって言ってる人は、もう一度映画見て?って思う。
今回は1-3が大好きな人にとってはショッキングな最後だと思うし、酷評されても分かる。でも、ウッディ目線、ギャビーギャビー目線、ボー目線で考えたらまた違った見方があるのかなと。
私はこの結末、好きです。