「【デンマークの陰鬱なる雰囲気漂うスリリングなサスペンスミステリー。サイコな犯人の異常なる所業の映し方と、捜査する窓際刑事コンビネーションが絶妙な作品。】」特捜部Q 檻の中の女 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【デンマークの陰鬱なる雰囲気漂うスリリングなサスペンスミステリー。サイコな犯人の異常なる所業の映し方と、捜査する窓際刑事コンビネーションが絶妙な作品。】
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ー いやあ、この映画、スリリングでオモシロ怖かったぞ!
ユッシ・エーズラ・オールスンの特捜部Qシリーズって、映画化されていたんだ!お宝発見である。-
■ある捜査で失態を演じ、部下一人を殉職、もう一人が寝たきりになってしまった殺人課の刑事カール。
そのために、古い事件の資料を整理する新設組織特捜部Qに左遷されてしまう。
だが、そこで5年前の女性議員ミレーデ失踪事件の捜査内容に疑問を抱いた彼は、助手のアサドと再捜査を開始する。
やがて、船から海に飛び込み自殺したと片付けられた彼女をめぐる意外な事実を掴んでいく。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・自らの捜査の失敗の自責の念に駆られるカールは、妻とも別居し、不良の息子とも上手く行かない。彼が唯一出来るのは捜査だけという、設定が良い。
・更に言えば未解決事件の資料整理をする部署、特捜部Qで過去の事件資料を探り、過去の事件と現在とを並行して描き、ラストは過去と現在が同時間軸になり、真犯人と対峙する作品構成も秀逸である。
・幼き時に、同時に交通事故に遭い深い傷を負った二人の子供、ミレーデとラース。だが、ミレーデは著名な議員になり、ラースは少年院で育ち、異常なるサイコキラーになったが故の異常なる人格形成の過程にも、説得力がある。
<ミレーデを、加圧装置へ長年に亘り拉致監禁するシーンの異常さやカメラワークも秀逸なる作品である。>
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