ハン・ゴンジュ 17歳の涙のレビュー・感想・評価
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親も同罪
この手の実際に起こった事件の映画化は
本当に胸糞悪いのですが
事実の方が💩すぎて、やはり作品にすると
生ぬるくなってしまいます。
1番のクズなのは、加害者の少年たちでは
ありますが、その親たちこそ人間のクズで
「この親にしてこの子あり」と言ったところ。
何より獣たちは誰ひとり刑事罰を受けていないことで
韓国の性犯罪に対する意識について多くの
問題が浮き彫りになったような作品でした。
少年法なんて廃止してしまえ💢
極刑でいい。と思わずにはいられません。
警察もクズばっかりで(韓国警察あるある?)
被害者を保護していなかっただの
カラオケボックスで酒を飲んだ警察官4人が
被害者実名を出し卑下した発言など
守る側がこれでは救われません。
しかし
そんな警察をクズと言ったものの
密陽市民の64%が「被害者の女性が悪い」と
回答しており、そんな考え方になる事自体
国民性に疑問を持ってしまいますね。
まぁ最初のきっかけが間違い電話からで
興味本位でその場に行ってしまった彼女たちにも
リスク管理と言うか、危機管理能力がなかったと
批判的な考えを持つのはわからなくもないのですけれど。
直接的なシーンは極力省かれてはいますが
被害者が14~16歳だと言うことを鑑みると
目を覆いたくなる、耳を塞ぎたくなる。
ラスト、ゴンジュの姿と「ハン・ゴンジュ」と
繰り返す掛け声に涙なくして観ていられません。
ラスト1分に詰まった作者の思い
本作は「密陽女子中学生集団暴行事件」という痛ましい題材を扱っている。
この事件で被害者達は身体的な傷や心の傷だけでなく大きな社会的重圧をも負わされてしまったのに対し、
加害者達は1度逮捕や送検をされたものの、誰1人有罪判決を受けることなく、前科もない状態で、韓国社会の中で普通の日常を送っている(Wikipedia参照)。
そのため、この事件の被害者の視点で描かれた本作は悲劇にしかなり得ない。そう描かなければ、実際の被害者に寄り添った語りにはならないためである。
本作のラストにおいて、ハン・ゴンジュが劇中で志す「水をめぐるある行動」の本当の目的が明らかになる。この場面だけで私の心はぐっと締め付けられ、この悲劇の物語の顛末に感情が揺さぶられた。
しかし、この作品の真の魅力はその直後、エンドロールの直前に「ハン・ゴンジュ!ハン・ゴンジュ!」という掛け声とともに描かれる映像にあると私は思う。
「この悲劇の物語の幕引きはこうあってくれ」という作者の思い、そしてハン・ゴンジュ自身が望む希望がそこには描かれている。
そしてそれは、彼女があと少しでも日常を取り戻せていれば、あと少しでも練習ができていればあり得たかもしれない未来でもある。
このラストに私は涙を禁じ得ない。
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