「“生きている”という実感。芸術から問いかける異色作。」トイレのピエタ 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
“生きている”という実感。芸術から問いかける異色作。
【賛否両論チェック】
賛:生きることも死ぬことも出来ずに悶々としていた主人公が、残された命を葛藤しながら歩んでいく様子が、切なくて歯がゆい。ラストの主人公のイラストにも圧倒される。
否:難しいシーンが多く、展開も単調なので、眠くなるかも。雰囲気そのものも、かなり好みが分かれそう。
健康な人にはなかなか分からない、“生きていることの喜び”が、余命わずかな園田の姿からひしひしと伝わってきます。そして、そんな園田を同じ目線から見つめ、対等な立場で物を言う真衣の飾らない人柄も、園田の哀愁をより一層引き立たせているような気がします。
ただ、結構難解なシーンも多く、描写もかなり淡々と進むので、途中で飽きてしまうこともありそうです。
芸術的な角度から“命”について見つめ直したい方に、是非オススメです。
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