「『余命10年』の音楽を担当した野田洋次郎が余命3カ月」トイレのピエタ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
『余命10年』の音楽を担当した野田洋次郎が余命3カ月
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杉咲花がプールで泳ぐシーンが最高だった。背の高い男の人とキスするときはどうやってすればいいの?という答えも二回目のプールのシーンで描かれていた(責任は取れないけど)。孤独な2人が泳ぐ青いプール。金魚が大きくなったのも意味があるんだろう。
若すぎる死に向き合うことには戸惑いしかない。老人になってしまえば、延命治療かホスピスかという選択肢があるのだろうけど、絵を描き足りない、まだまだ生きる目的をも掴めないままだと悔いが残りすぎ!人のために何かを残すことも出来ないほどの精神状態だったのだ。病院で仲良くなった少年。宮沢りえが母親として亡き息子の絵を描いてほしいと申し出たのに出来ませんと応える姿にもイライラさせられた・・・本人はもっと辛いはず。
タイトルの意味を想像しながら鑑賞しましたが、なるほどと膝を打つほどの終盤の展開。聖母マリアの顔が杉咲花になっていたことに驚いた。そして包まれているのは死に際の主人公のみならず、観る人全てを包み込んでくれたかのよう。
主人公の両親の存在がちょっと弱かったし、真衣(杉咲花)の辛い介護のシーンももっと多く描かれてないと死にたい理由が弱くなる。感情移入といった点や周囲の人々の感情の流れがもっと上手く描かれていたら最高の作品になったハズ。何しろ3Dピエタ画なのだから・・・
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