「感動とかカタルシスを期待しちゃダメ。 結構楽しめました。」イントゥ・ザ・ウッズ hartzaさんの映画レビュー(感想・評価)
感動とかカタルシスを期待しちゃダメ。 結構楽しめました。
おとぎ話や昔話は、教訓が含まれていつつも、
浦島太郎が最後いきなり年寄りにされちゃったりする理不尽さや、えっ、殺しちゃうの?っていう残虐さが含まれる事がままありますが、
この映画はその特徴を残し、おとぎ話らしいシュールさが結構あります。
ミュージカル仕立てがそれをさらに後押しし、唐突に思える展開も多々。
はじめ、予告編を見たときは、ディズニーがお馴染みのおとぎ話を現代の、大人向けに仕立て直し、
めでたしめでたしのその後を描くなら、
悲喜こもごも皮肉も感動もまじえつつ、最後はハッピーエンドに、と想像しましたが、
レビューを見ると、結構低評価で、観賞時ハードル低めで見ました。
想像とは全然違いました。が、私は結構楽しめました。
ツッコミ処は結構多い。強引な展開満載。
私はミュージカルの音楽に合わせて、ノっていけましたが、ダメな人も多いだろうな、と思いました。
登場人物の感情の動きが一本の線になっていない、迷ったり、間違ったり、矛盾したり、正論はいてみたり、改心してみたり、やっぱり誤ったり、責任擦り付け合ったりする、「ブレ」が、私にはリアルに感じました。
人間の身勝手さ、愚かさを見せるところやそれでもそばにいる人がいるよと諭したりする、おとぎ話らしい教訓が含まれているところがいい。
クリス・パインの女たらしで自信満々のバカ王子、こまっしゃくれたドスコイ赤ずきんなど、笑えるところも多いです。音楽もいい。
メリル・ストリープの過干渉で被害妄想な母親、そりゃ逃げたくなりますよ。
深イイ話を期待して見に行くと、楽しめません。
私も諸手をあげてオススメ!ってわけじゃありませんが、そんなにダメな映画でもないと思います。
※ジョニーデップ、予告編やCMで出しすぎ。ちょっとしか出ません。