ヴィンセントが教えてくれたことのレビュー・感想・評価
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みんないい人
温かい気持ちになれる一作
品行方正ばかりが聖人じゃない
2015/09/07、TOHOシネマズ川崎で鑑賞。
正直、ラストはさほど感動しなかった。なんでだろう、いい話だと思ったんだけど、たぶん最後に感動させようと畳み掛ける感じがしたからかな。
オリバーの教師が授業で聖人とは何かを全編通して問いかけるんだけど、ヴィンセントのクズっぷりと対象にさせている。
粗野な性格は生まれ持ってのものみたいだけど、一緒にいるうちにヴィンセントの優しさやピュアさに気づいたオリバーがこんな聖人がいてもいいんじゃないかと気づく。そして色々と悪いことが続いてしまったヴィンセントに驚きのプレゼントをオリバーからもらって生きる力を復活させたようです。
しかしそこで急に良い人にはならない、今までどおり憎たらしい意地の悪い爺さんのまま。そこがいい。でもきっと心のなかには変化があったはず。
好きです
ハートウォーミングで、ちょっと切ないコメディ作品
酒飲みでギャンブラーなダメおやじと、隣に引っ越してきた気弱な少年との友情を描いた作品。2014年にアメリカで公開された時は、僅か4館での公開だったが、徐々に観客の共感を得て最終的には2500館での公開まで至ったと言う。
ビル・マーレイのダメおやじぶりがサイコー!『私が愛した大統領(Hyde Park on Hudson)』では、アメリカ犬生史上唯一4選を果たしているフランクリン・デラノ・ルーズベルトを演じていますが、それとはひと味も、ふた味も異なる演技。見事です。
って言うか、ナオミ・ワッツがロシア系の女性を演じていますが、そのロシア風な英語が見事。まぁ、英語の苦手な日本人の耳での聞き取りの限りではありますが(苦笑)。
物語上の設定では、オリバーは(eiga.comによれば)12歳と言う事のようです。画面から見ると、日本の同じ12歳と較べて、ちょっと幼すぎる様な気がするのですがどうでしょうか?アメリカでは、13歳未満位までは一人で出歩くことが出来ないとか、日本よりも厳格に子どもを扱っているのはよく聞く話。そう言う背景のある国なので、オリバーの面倒を見るためにヴィンセントが必要だったという事ですよね。これが日本だったら、「もう大きいんだから、大丈夫でしょ!」とか言われていわゆる鍵っ子になるわけですが。どちらが良いというわけではないですが、日本とアメリカの違いですね。って言うか、10歳は超えているのに“ベビー”シッターと言うのか。
2015年の第72回ゴールデングローブ賞の最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル部門)及び最優秀主演男優賞(ビル・マーレイ)(コメディ/ミュージカル部門)ノミネート。
4館->2500館に上映館数が伸びたのはよくわかります。心が温かくなりました。
ビル・マーレイ健在
『ヴィンセントが教えてくれたこと』を鑑賞。
ゴーストバスターズのビル・マーレイ主演の不良ジジイと少年の交流を描くハートフルコメディ。
酒とギャンブルに明け暮れる嫌われ者のヴィンセント(ビル・マーレイ)は隣に引っ越してきたシングルマザーのマギーから息子オリバーのシッターを依頼され、嫌々引き受ける事となる。転校先でイジメられるオリバーに喧嘩の仕方を教えたり、競馬場に連れていき賭け方を教えたりととんでもないシッターであるが、行動を共にするうち、最初は反発し合う2人に徐々に絆が生まれていく。
さて、物語は良くあるストーリーである。
久しぶりにビル・マーレイを観たくて劇場に向かったのであるが、全く変わっていないビルがそこにいた。
ロクデナシなのだがユーモアがあり、憎めないキャラクター。紛れもなくビルである。
しかし、ヴィンセントが少々ロクデナシ過ぎるのではないか。日常の非常識極まりない行動や言動など、何一つ救いがない。オリバーとの触れ合いの中で改心していくくだりもわかりにくい。逆にオリバーの成長は実にわかりやすく、物語があのエンディングを迎えられるのは全てオリバーのおかげではないかと感じてしまう。
オリバーが語る「ヴィンセントが教えてくれたこと」
実に感動的なシーンとなっている。
しかし大人目線で見てしまうと、それくらいでは今までの行動は帳消しにはなりませんよと言いたくなってしまうのだ。単に私がひねくれているのかも知れないが。
とは言え、ビル・マーレイの活躍が観られて満足。
今後もますます活躍してもらいたい。
クソったれのお話
キレイにまとめあげられ、涙することでしょう。しかし、あくまでどうしようもない野郎の話であることは間違いありません。
現代アメリカの一面を切り取った映画であることは間違いないと思います。これが真実を表現しているかどうかは論じるべき映画ではないかもしれませんが、こうやっていろいろな問題を抱えながら幸せを掴んでいくんだろうなぁと認識できたような気になっています。
そもそもこの映画はコメディー映画であるわけで、社会的要素とは切り離して見るべきものかもしれません。しかし扱われている背景が現代社会をリアルに反映しているが故に、多少なりとも現代アメリカなるものを想起してしまいます。
ストーリーや展開はかなり面白いと思います。長さや時間という概念を忘れながら、終幕を迎えることができたことが、何よりの証拠だと思っています。特に脚本が優れていたのではないかと思いました。ヒアリング能力が完璧ではない自分が言うのも憚れますが...英語が完璧であったらなぁとこれほどまでに思った映画はなかったように思います。英語が堪能な方は、ぜひ試してほしい作品です。
It is what it is.
A lady of the night
聞き取れた英語で印象的だったフレーズです。つまり、そういった映画だということです。
そしてラストの曲はじんわり一緒に歌いました。
誰だって1人じゃない。人の温かさを知る、爽やかな感動作。
【賛否両論チェック】
賛:他人からは理解されないヴィンセントの良い一面を、オリヴァーがちゃんと知って、成長していく様子が印象的。コミカルでありつつも、感動を誘う。
否:主人公の人柄は、言わずものがな好みが分かれるところで、感動出来るかは人によって大きく異なりそう。
原題は「セント・ヴィンセント」ですが、その理由は物語が後半へ進むにつれて実感することが出来ます。一見すると、性格はひねくれていて、自分のことしか考えていないように見えるヴィンセント。しかし実はそんな彼にも、かけがえのない大切な人がいたり、思いもよらない優しい一面があったりします。そんな彼の本当の姿が、純粋な少年の心にちゃんと伝わっているのがステキです。ヴィンセントとの出逢いがきっかけとなって、オリヴァーの人間性が着実に変わっていく様子に、胸が熱くなります。
決して褒められた生き方ではなくても、時として誰かを助けたり、誰かにとって救いになったり出来る。そんな生き様をヴィンセントが体現しています。
「こんな大人になりたい!!」
思わずそう感じてしまいます(笑)。
クスッと笑ってホロリと泣けるヒューマンドラマです。是非劇場でご覧下さい。
はしばしが大雑把ではあるけれど…。
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