「偏見というのは、凝り固まってなかなかほぐれない」ズートピア きーろさんの映画レビュー(感想・評価)
偏見というのは、凝り固まってなかなかほぐれない
動物は暗喩で、ズートピアは世界の縮図。
寒冷地も、砂漠も、密林も、巨大都市もある。
これは小さな地球で、住民は民族や属性のメタファー。
キツネやイタチは人を騙しそうで、
ウサギは頭が悪くて多産で弱く、
ライオンは王様気取りで、
羊は数で世界を握ろうとする。
イメージって簡単には揺るがない。
だから水牛の所長は、どんなに警察学校を首席で卒業しても
ウサギは「何もできない」と決めつける。
冒頭の描写から分かるように彼は決して悪い上司ではない。
それでも、これだ。
これがバイアス。善意の顔をしたまま、世界を争いへと誘う元凶。
最後にニックが警官になる。それでも「キツネ界初」だ。
どれだけ自由のない世界を描いているんだよ、ディズニー。
そもそも「キツネ=狡猾」というイメージを
世に植え付けてきたのは、あんた達だろ?笑
つまりこの映画は、偏見がなくなる話ではなく、
偏見がどれだけしつこく残り続けるかを描いている。
ニックめろいとか言ってる場合じゃないんだよな…
さて2でどんなアプローチをしてくるか楽しみ。
それでは、ハバナイスムービー!
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