「可愛さの中に現実の縮図がある」ズートピア ぽよのすけさんの映画レビュー(感想・評価)
可愛さの中に現実の縮図がある
『ズートピア』は、社会の縮図を映しながら、レイシズムへの批判やアンコンシャス・バイアスに鋭い視点で踏み込む、思ったよりも社会派な物語だ。可愛らしい動物たちの中で、そのテーマは強い存在感を放ち、犯人がまさかあの動物だとはという展開も鮮やかに決まる。
夢を追い続けるジュディは周囲を巻き込み、いつだって明るく前向きに、かつ大胆に歩んでいく。ポップで可愛らしく仕上げられているので視聴する側も落ち込みすぎず見れる。そんな逞しいジュディの姿に希望を見出す事ができるんじゃないかな。
先に『ビースターズ』を観ていた私としては、かなりよぎる部分もあったが、全く異なるテイストで楽しめた。動物たちは理性が人間ほど強くないため、どうしても冷たい目で見てしまう瞬間もある。しかし、この物語はその微妙な絶妙なラインの中で、ファンタジーとして楽し無事ができる。子どもも大人も心が洗われる希望を描ききっている。
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