「最先端にして王道」ズートピア tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
最先端にして王道
大人も子供も楽しめる最高の作品だ。
動物を主役にした古今東西の作品は基本的に寓話的な内容となる。
鳥獣戯画やオーウェルの動物農場、イソップ物語などがその例だが
それを理解していないと陳腐な作品になってしまう
本作は現代を舞台にした寓話、そう捉えて差し支えないだろう
子供向けであるが、皮肉が効いているので大人も楽しめる
映像面では文句のつけようがない
CGアニメーションはもはや表現できないものはないのでは?
なめらかな動き、毛質の表現は当然のことながら
アニメーションとしてのカメラワークではなく
映画として成り立っている。凡百の映画よりも優れている
ライティングはもはや職人芸の領域で舌を巻くほどだ
ストーリーとしてはポリス映画のバディもの、主人公は婦人警官
サクセスストーリーとしての側面もあり、王道である。
ゴッドファーザーのパロディやちょくちょく入れてくる笑いも良い
だが、なんといっても動物を主役に据えているというのが最大の魅力
サイズの違う動物とのアクションなど視覚的に大変楽しい
また、見た目に対する先入観と現代社会の差別問題をうまく取り扱っている
テーマ性も首尾一貫していて作品として完成されている
実に良い作品だった
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