「ディズニーすごい！」ズートピア　namisukeさんの映画レビュー（感想・評価）

吹替、字幕ともに観ました。
最初は吹替で観て、あまりに面白かったので字幕でも観ようと思ったのです。
それぞれに良さがありました。

上戸彩さんの声は違和感がなく上手だなあと感心してしまいました。
また芸人のサバンナ高橋さんもすごく良かったと思います。
字幕版では英語ならではのリズムの良さや押韻など、聴いていて心地良い台詞が多かったです。
あれを上手に画面に収まる短い日本語に訳すのは至難の技だろうな…と翻訳家の方を尊敬しました。

ただあのついつい口ずさんでしまいたくなる"♪諦めないでいこう〜"の歌に関しては、オリジナルのシャキーラの方が圧倒的に感動しました。
ラテンの力強さというのかな。
でもドリーム アミさんの日本語版も十分良かったです。

とにかく映像が綺麗でかわいくて、ダレる時間が全くない素晴らしい映画だと思います。
おっしゃっている方が結構いらっしゃる通り、確かに今までのディズニー映画とは少し違う雰囲気を醸し出しているように感じました。
2時間弱の間にこんなに色んな感情を味わえる映画はなかなかないのではないでしょうか。
もちろん結末はディズニーらしく、ハッピーで温かな気分になれます。
これはネタバレにもならないですよね。

こういうことを言うのは自分らしくないと思いつつ書くのですが、最近では奇しくも世界的にナショナリズムという言葉をよく耳にしたり、イギリスのEU離脱、移民を受け入れない姿勢のトランプ氏が支持を集めるアメリカの情勢、イスラム国の台頭、そして自分たちの住む日本でもなんとなく国全体の発想が内向きになっているような感じがしなくもない
…と挙げ始めるとキリがないくらい世界全体が"個"に目を向けている時期なのかなと思っています。
そんな漠然とした不安や心配がある中でこの映画(なんて絶妙なタイミング…)を観たので、そういう側面でも考えることがありました。
アメリカだからこそこういう映画を作れるのかな、と強く感じました。
説教臭くないところがまたスゴイ！

ただそんなに難しく考えなくなって、この映画は単純にサイコーだしワクワクするし、散りばめられたたくさんの小ネタにクスッ(もしくはワハハ)と笑えるし、きっといずれかのキャラクターに自分を投影して共感できる部分があるかと思う。
その要素だけでもこの映画は観る価値があると思います。
脚本って大切なんだな…と実感。

こんなに自信を持って人にお薦めできる映画は初めてかもしれない…！
老若男女問わず、きっとどなたでも少なからず勇気や元気をもらえる映画だと確信しています。
アニメとかディズニーはちょっと…という理由だけで見逃してしまうのは本当に勿体無いと思います。
私は還暦過ぎの父親にもアツく薦めてしまいました笑

ぜひ映画館でご覧になってください。
上映期間はもうどこもあまり長くない気はしますが…

ディズニー…すごいなあ！