「【”砂上の楼閣”独裁国家崩壊後、国中を孫と逃げながら独裁者が出会った人々、知った事をシニカル・ブラックに描いた作品。独裁者を殺しても負の連鎖に陥るだけという高所大所からの視点で描いた作品もである。】」独裁者と小さな孫 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”砂上の楼閣”独裁国家崩壊後、国中を孫と逃げながら独裁者が出会った人々、知った事をシニカル・ブラックに描いた作品。独裁者を殺しても負の連鎖に陥るだけという高所大所からの視点で描いた作品もである。】
■多くの罪なき国民を処刑してきた冷酷な大統領が支配する独裁国家で、クーデターが勃発。
大統領は幼い孫とともに逃避行を余儀なくされ、変装で素性を隠して海を目指す。
その道中で憎しみと暴力の連鎖を目の当たりにし、自らの罪深さを思い知るが…。
◆感想
・独裁者が逃亡中に出会った人々
それは、多くの政治犯たちであったり、昔知っていた娼婦であったり、自分の身内を処刑され独裁者への憎悪を抱くモノであったり・・。
・だが、この作品では独裁者一人を糾弾しているのではなく、独裁者に唯々諾々と従って来た兵士や民衆の責任はどうなのか!という事もシニカルに描き出している。
<祖国イランを離れて欧州で亡命生活を送るマフマルバフ監督の想いを込めた作品。
近年、独裁者で処刑されたのは、ルーマニアのチャウチェスク大統領と、贅沢をしていた夫人が有名であるが、今作では独裁者を殺しても、負の連鎖に陥るだけである、という高所大所からの視点で描いた作品である。>
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