アメリカン・スナイパーのレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
凄く胸が熱くなる。切なくて、戦争の愚かさとか、名誉とは何なのか、色々考える。
4回のイラクへの派遣で蝕まれ、戦地に置いてきてしまう心。家族の元へやっと帰って来れたのに。。。
祖国アメリカへの攻撃。悲惨の状況。我慢ならなくて、守る為に、軍人になる事を決めたクリスカイルは非凡な狙撃の腕でレジェンドとまで呼ばれるようになる。
結果的にクリスは戦争に殺されます。
二児の父で、愛妻家で、正義感の強い男。彼みたいな人をヒーローと呼ぶんだろうなと。
圧巻の銃撃シーンで、血のリアルさとか、死と隣り合わせな緊迫感がヒシヒシと伝わる。
エンディングで胸をワッシャーと掻き乱されました。自然と涙が出ました。
戦争の為に何人も犠牲になっている。平和な日本で暮らしてて、凄く焦りを感じた。そして、物凄く感謝をしています。こんな平和な時代の日本に産まれて。そして、この平和を作るために尽力してきた全ての人たちを顧みて、考える事が大事なんだな〜と思いました。
戦争はよくない。ただただ、よくない悪です。どんなことがあっても戦争で解決なんて考えた人は愚か。平和の大切さや幸福に感じる事へのありがたさを感じます。
赤ちゃんを抱っこしてるシーン。あれは人形?すげービビった。そこ手を抜いた?って、勘違いならいいな〜。
観た後に何か考えるきっかけをくれる作品でした
長いと聞いていたが、そんなの関係無いくらい、終始緊張していた2時間強。
たかだか2年暗い前迄アメリカにいた実在の父親の物語。今の日本とあまりにかけ離れていて、受け入れるのに時間がかかりそう。
戦争は誰も幸せにしない、とか命が簡単に絶ちきられる描写や家族を愛するが故の主人公の愛国心等わかっているつもりだけど表面上でしかない理解な気がする。
淡々と描かれる戦場の描写に耳をつんざく爆音。スナイパーを捉えて狙撃する姿に何らかの達成感を感じる自分もいた。
床下に武器を隠しながら アメリカ兵と食事をする親父の気持ちを解らないわけがない。
本当の悪は何で正義は何か?
映画の最後は、想像通りだけど、それが事実である重さ。葬送歌のあとの無声エンディングは唯一無二の締めだった。好き嫌いではなく人に薦めたい作品でした。
これはリアル。
冒頭、そして家に帰る時、出兵する時など、様々なリアルがあります。妻、弟、友人、イラク、そしてPTSD。全てが奥深くまで掘り下げられていて、クリントイーストウッドの集大成にも思える。
父親たちの星条旗、グラントリノの思想がふんだんに詰め込まれています。
ただひとつ、別に敵スナイパーとの一騎打ちで、ブラッドリークーパー演じるクリスカイルの撃った銃弾をスローにするなどはしなくてもよいのでは?と思いました。
なぜか会話に「奴はカイザーソゼだ。」というユージュアルサスペクツネタがあってびっくりしました。
圧巻だった
2013年、2年前まで生きてた人の話である。
思想的にも、環境的にも今の僕らが対峙してる現実の話だ。
そして、彼はごくごく標準的なアメリカ人であった。そう思えた。
僕と同じ世代に生きた人の選択。
この映画には、なんの脚色もなくその部分が描かれてるような錯覚を覚える。
彼を取り巻く環境は、充分、非現実的である。
日本人の僕から見れば。
160人以上を射殺した伝説の狙撃手。
人を撃つという職業。
戦場への帰還。
日常への生還。
命の輪郭。
これらの感覚や感情は、全て現実である。
僕ではない誰かが抱き続けてるリアルである。
最後、無音のエンドロールがとても印象的だった。
タイトルなし(ネタバレ)
いい映画でした。でも素晴らしい!!とまではいかないかな。
戦争映画特有の緊張感が凄まじくてさすがクリントイーストウッドだなあと。でもどこか戦争讃歌のような風にとれないこともなく、アメリカの人殺しは正義だ、イラクの人殺しは悪だと聞こえることに少し疑問も残りました。
戦地へ何度も赴く中で家族や子どもへの葛藤がとても鮮明に描かれていて心が揺さぶられました。もう少し祖国に戻っている時の描写や、軍をやめてからの葛藤をしっかり描いてくれるとより感情移入できたと思います。全体的には迫力もあり、纏まりもありいい映画でした。最後の終わり方も考えさせられました。
番犬としての苦悩
<羊になるな、狼になれ!>
厳格なる父親は更に続ける。
「お前は番犬だ!」…と。
世界の警察を自負するアメリカに生をうけ、父親の言葉を深く噛み締めながら生きて来た主人公のカイル。
彼はある事件をきっかけに、自分の生きる道を見つけだす。
そんな彼が軍隊に入り、少しづつその類い稀なる才能を伸ばして行くのだが…。
仲間達からは"伝説"と呼ばれては時に尊敬され、時にははやし立てられ。
しかし【番犬】たる彼の胸の中には、戦場の日々の暮らしの中で巨大なるモヤモヤが、刻々と増幅されて行くのだった。
『パーフェクト・ワールド』で『サリヴァンの旅』を巧みに取り入れ、『グラン・トリノ』ではまるで『生きる』の変形バージョンの様に…と。
こんな生まれ変わらせ方があったのか!と感嘆させて来たクリント・イーストウッド。
この作品では、強力なライバル…と言って良いのかどうかわからないが、主人公のカイルの真逆な存在にあたる狙撃手の存在。
映画ではお互いに戦場で対峙し…。一見あの潜水艦映画の名作『眼下の敵』を想起させながらも、この二人の間にはあの作品で描かれていた。顔は知らないがお互いに指揮官としての立場を越えた<尊敬の念>は、一切見られない。
あるのはただ一つ【憎しみ】だけだ。
【番犬】でありながら自分の目の前で次々と仲間が<奴>の餌食となっていく。
その事実がジワジワと彼の心を蝕んで行く。
そんな彼を見ては、「心も戻って欲しい…」妻はそう訴える。
しかし、【番犬】としての憎しみは妻の訴えに耳を傾ける事は無い。
憎しみを越えた"復讐心"
それは最早後戻りが出来なくなってしまい、遂に地獄の門をノックしてしまう。
遂に確認出来た<憎い敵>の姿
胸に忍ばせていた"ある物"
やっとそれを投げ捨てた時に、彼の心は妻の、そして子供の元へと帰って行ったのに。
戦場場面の緊張感も凄いのだが、個人的には一旦帰国し、家族と過ごす何気ない平和な一時にかいま見られる緊張感の方が遥かに凄く感じた。
よっぽどの軍隊マニアならば、この主人公の人生に詳しいのだろうが。我々普通の日本人からすると、この主人公の人生を知る人などほとんど居ない。
その為に、家族との一見静かな暮らし振りにこそ、「この先に一体どんな事が起きるのだろう?」と、身を乗り出して観てしまうのだ。
そして迎えるラストのやるせなさたるや…。
そこに到るまでは散々《愛国心》を見せ付けていながら。最後の最後の一瞬に観客の脳天に、ガツン!とハンマーを振り下ろすが如く、「はっ!」と作品の持つ本当の本質を180度変換させてしまう。
全く恐ろしく…いや、恐れ入ってしまうのだ!
(2015年2月24日 TOHOシネマズ西新井/スクリーン5)
番犬の苦悩
スナイパーとして一番最悪の選択を迫られるシーンから始まります。
とにかく重たい。
しかも最悪なことにすべて真実。
「永遠のゼロ」でも感じた邦画、そして日本人の描く戦争の姿は、どこか思想的な逃げや甘えがあるのをあらためて痛感しました。
世界の番犬としてのアメリカ。
そして劇中で主人公のクリス カイルの父親はクリス兄弟にこう言います。
「羊である弟を守るために番犬であれ。強い男になれ。」
伝説のスナイパーと呼ばれた男。
「Hey!fucking Regend!」
彼の伝説はあまりにあまねきたために、時にはそんな呼ばれ方をします。
この映画ではそんな「番犬の苦悩」を描いていきます。
そしてそれはアメリカの苦悩でもあります。
星条旗に永遠を誓う映画でもないし、ラブ&ピースを唄う映画でもありません。
僕が常々思うのは、強く正しく生きるということは自己矛盾との葛藤なのです。
「いかに生きるか」
それを真に問われる映画です。
観客を暗い井戸に突き落とすようなエンディングと、無音の真っ黒な背景にテロップだけが流れ続ける長いエンドロールで映画は終わります。
無言の観客はしばらく立ち上がれませんでした。
うん、よかった 最後はやっぱり・・・。
泣くまではいかなかったけど、見応えがありました。
我々は戦争に行くことはないですが、実際、今生きている同じ時代で起こっていること。
戦争の是非はともかく、祖国、仲間を守るためという大義名分の下、仕事を果たした主人公は確かにヒーローかもしれないが、伝説とよばれても、ちっとも嬉しくない主人公の心がうまく表現されていたと思います。戦場のことは、残虐すぎて家族と分かち合えなく心を閉ざしてしまうところなどランボーを思い出しました。
考えても何も変わることはないかもしれないが、色々考えさせられました。
切なく、考えさせられるお話し
息つく間もなく、ストーリーにのめり込んでしまいました。戦場のシーンはハラハラドキドキ、今現在も同じ地球で行われている行為、誰のために何のために戦いは続くのでしょうか。
戦地から戻っても家族となんだかギスギスしてしまい、なかなか心落ち着く間もないままラストシーンへ。
あんなに過酷な戦場で生き延びて帰ってきて、そんなに容易く終わってしまう人生って>_<
連れはイマイチとの評価でしたが、私はいろいろ考えさせられる映画でのめり込んでしまいました。
現代西部劇のようだ
愛国心という心情ではなく仲間を守るという考え方。
戦争の善悪を問えばたちまち激論になるだろう。
本も読んだ。現代西部劇のようだ。
おもしろい。
子供を戦争にというがアメリカインデアンを虐殺した歴史
黒人を奴隷にし言われもなくリンチし殺した歴史
原爆を落とした。東京大空襲で一般人を数万人を焼き殺した
アメリカが言えるのか?
まさしく伝説であり悪魔である。
そしてその葬儀に多数の人に見送られるシーンは感動した。
クリス・カイルの伝記映画
物語はあくまでも淡々と。
戦場での仲間との繋がり、彼等の正義感や友情を描いている。
クリスの抜群の射撃センスにはかなり興奮する。
彼の戦地に還りたいという感情はどこから湧いてくるものなのか、戦争を経験していない私には想像するのも難しいが。
恐らく、自負・責任・正義・焦燥・恐怖が綯い交ぜになったようなものだったのだろうか…
戦争によって起こる様々な悲しみも描いている。
彼が最後にああいう形で亡くなってしまう事も含めて。
エンドロールは特に印象的。
そう言えば、クリスが救おうとして殺されてしまった犯人の裁判が少し前に決着していた。
彼にとっては何が救いだったのでしょうか。
反戦映画?
海兵隊の自分と父親の自分と葛藤する主人公との触れ込みでしたがその辺りが余り伝わって来なかったです。
オープニングの手榴弾を持った親子を狙撃するシーンはハートロッカーのオープニングと似た張り詰めた空気感が漂っていました。
次々と仲間が死んでいく中で何度もイラクに
戻り宿敵スナイパーを執拗に追い続ける主人公を英雄視しているのでは?との論評も多いですが監督の政治的なスタンスは別にしても
同意見ですね。
いつも何処かの国と戦争をしているアメリカは何なのだろうと考えさせられます。
敵スナイパーとの一騎討ちですがロシア製の旧型と主人公のレミントン!?の最新ライフルとでは装備が違いすぎるからフェアじゃないなと…中東での戦いはいつもそうですが。
話題のエンドロールについては理解出来ませんでした。
アメリカ人は共感できるのかも知れませんが。
上映時間は長いですが飽きる事なく観ることが出来ました。
観ていて辛くなる
長い映画ですが、最初から最後まで緊張の連続でした。いい映画だとは思いますが、見ていてつらくなります。特に、現実でも起こっていることを思うとなおさらです。ベトナム戦争の後遺症を描いた「ディアハンター」を観たときの感じに似ています。
クリントイーストウッドの映画って、いい作品が多いのだけれど、大体において見終わった後、暗い気分になります。それでも、いい映画を観たいという人にはお勧めです。
報復の無限ループ。ストーリーは大嫌いだ。
正義を楯に、敵を射つ。神にだって説明できる。それははたして『ヒーロー』なのか?
崇め奉られる『ヒーロー』なのか?
命を懸けてくれた人を守ることも出来ないくせに。
終わりない報復合戦には、何の意味があるのだろう。それぞれの正義に、もはや正解も不正解もない。
はっきり言ってこの映画、ストーリーは大嫌いだ。
しかし、演出が素晴らし過ぎる。
砂嵐との合わせ方は、巧み過ぎて鳥肌がたった。
リアルな銃撃戦。物語なのか、リアルなのか、わからなくなり混乱する。
これは映画だ、演出なんだと思おうとする一方で、きっとこれに似たことが実際に起こっているのだろう、と想像してしまう。
そう、わたしたちは実際に起こってしまった拘束された写真を見てしまっている。あれに似た写真が映し出されしまったら、映画を観ていると頭では理解していても、緊迫した恐怖は現実味を帯びて、息苦しくなりながら観続けることになる。
この作品は、ぜひ大きなスクリーンと臨場感溢れる音質で観てほしいので、劇場鑑賞をお薦めします。
タイトルなし(ネタバレ)
期待していたほどではなかった。
この作品が反戦なのか好戦なのかなどという話題はここでは出さない。
私が気になったのは演出がどうも稚拙であることだ。ハリウッドの大御所が撮ってあの程度になってしまうのか。
狙撃のシーンは予告編では凄い緊張感があった気がしたが、本編を観てみると効果音の使い方が上手くないせいかどうにも緊張感に欠ける。
最後の戦闘シーンでは本人たちもどこを撮ったらいいのか分かっていないのではないだろうか、というくらいごちゃごちゃした映像になっている。それが臨場感に繋がっているわけでもないので、なんかやってるなぁと眺めることしかできない。
酷いのは主人公のライバルとして登場するムスタファとの決着がつく狙撃シーンである。直前にトランスフォーマーでも観て感化されたのだろうか。このような戦争映画にあんなスローモーションの演出は絶対にいらないと思う。
また一度しか観ていないので私の見間違いであったら申し訳ないのだが、タヤが子供に乳をあげ終わり服の胸のところを閉めたのに次のカットではまた開いていたシーンがあった。確かに大したミスではないが映画において観客を現実に引き戻すようなきっかけを生むミスがあったのは残念である。これは上記の演出の問題点にも言えるのだが。
これらに加え内容的にもどうも冴えないものであったのでこの点数にした。
複眼的な正義と不条理の視座がある!
最初の戦闘地域への派遣から、イラクの若い母と幼い子供が爆弾を隠し抱えて軍隊に近づくシーンがある。
観る者にやり切れない現実と直面させ、いやが上にも相手方の視点にも関心が行く。
決して独善的にならない視座を提供しているのだ。
祖国の正義を守る自らの使命観と周囲の反応が、4度の派遣を通して変質していく様に、心苦しくも共感せずにはいられない。
そのラストを衝撃の描写ではなく、抑制された一文のエピソードとして締めくくる演出が秀逸だった。
文句なく近年で一番の傑作!
恥を知る
どこか別の世界の話のよう。
正直な話、身近に感じられない内容で、感情移入は非常に難しかった。
Youtubeで以前、米軍兵士が帰国して家族のもとにサプライズで登場する動画を見たことがある。
兵士たちの愛すべき家族は、大いに喜びそしてハグをする。「久々の再会」それがどれだけ奇跡に近いことなのか、想像することはできたけど自分自身にその経験がなく、決して理解はできなかった。
今もその気持ちは変わっていない。わからないままだと思う。
が、この映画から伝わってくる熱量がそのままではだめだと訴えかけてくる。
「日本のために」なんて、胸を張って言えない自分がどこか情けなく感じた。
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