「痛ましい戦争の史実」アメリカン・スナイパー willstrongさんの映画レビュー(感想・評価)
痛ましい戦争の史実
戦争や悪があるから平和がある
持論ではあるが事実でもあると思う
伝説の狙撃手と称えられ持てはやされた男
だが、本人はそれを素直には喜べていなかった
それほど人の命の重さも、奪うことの重大さも知り得た人間だったと推察できる
ただ、こんなたかだか2時間の映画を見ただけで、
平和のぬるま湯に浸かりきった凡人が当人の苦悩など測れるはずもないことは重々承知している
しかし監督は史実に基づき、戦争への警鐘を含ませている
人間の弱さの描写がそれを物語っていると感じた
自分や仲間を本気で殺しに来る敵地のど真ん中で、
日々緊張と集中を切らさず1000日以上も過ごすとなると
常人なら気が狂ってもおかしくないはず
そんな状況で祖国へと安息に戻ったとしても、
精神疾患や人間不信に陥るのは当然とも思える
また、伝説の凄腕として名を馳せてしまったが為に、
敵対者を知らずに増やしてしまった結果、
純粋に祖国を守りたいと立ち上がった男の幕引きは非常に残酷で皮肉なものだった
偶然にも今日15/7/16は日本の集団的自衛権の可決された日となった。
平和の国が自らを守るために武器を取ることを許す。
やはり武器や悪、戦争がなくなることが平和だとは、きれい事だ
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