「エンタメ性と題材のズレ」アメリカン・スナイパー ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
エンタメ性と題材のズレ
マッチポンプに見えるアメリカの有り様をこのような作品にしてしまったイーストウッドのことは、あのグラン・トリノを撮った人とは思えない。常に可笑しみの漂うブラッドリーの主演も微妙すぎて主人公の苦悩を感じさせないから、事実ではないエンタメ性の高い映画的なエピソードを盛り込んだ構成と相まって冷めてしまった。
狙撃という行為に現場感が薄いのもハートロッカーやキングダムといった同型の良作との違いだろう。モデル本人が制作期間中に死去してしまったことが影響しているとも思えるが、どうにも中途半端な出来になっていると感じた。
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