「クリス・カイルの生き方から何を考えるか。」アメリカン・スナイパー YamaokaKさんの映画レビュー(感想・評価)
クリス・カイルの生き方から何を考えるか。
もっとプロパガンダ的主張がある映画だと思ってたら大間違い。そんなしょうもない映画ではありませんでした。
個人的な次元で展開されていて、反戦でも賛美でもない。ただ一人の伝説と呼ばれた男の顛末が描かれているのみであり、そこから感じ取るものはそれぞれあるかと思います。愛国とか正義とか陳腐な話ではありません。
クリントイーストウッドも84かそこらで体力あるなと感心しますが笑、ここ最近の彼の映画の中でも一際輝く傑作になっている。今のアメリカでこんな映画が出てくる事すら感動した。
惜しくもアカデミー賞は逃したが、世相とはかけ離れているから仕方ないでしょう。今、日本もいささか物騒な議論がかわされている中で、こういった映画は戦争について「正しく」考えるきっかけとなるはずだ。もちろん何が正しいのかは誰にもわからないが、少なくともアメリカが歩んだ道が他人ごとでは無くなる日は近いのかもしれない。
エンドロールの沈黙の意味も人それぞれかもしれない。とにかく観る価値あり。
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