「戦争って、心も壊しちゃうんだね・・・」アメリカン・スナイパー 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)
戦争って、心も壊しちゃうんだね・・・
ハッピーエンドの向こう側のエンディングが悲しい。それにもまして、戦争の恐ろしさがひしひしと伝わってきた。ベトナム戦争の頃は、戦争で心を病んでしまう人間は弱い人的なイメージが強かったように思う。「ディア・ハンター」のクリストファー・ウォーケンとか「バーディ」のマシュー・モディンとか・・・ でも最近の映画は変わってきている気がする。まぁ戦争自体も変わってきているから、そうなったのかもしれないが、でも誰だってあんな緊張感が続く極限状態の中で、時を過ごしたらおかしくなると思う。おかしくならない方が、却って怖い。ちょっとしたことで爆発してしまうんではないかと思って・・・ クリスは一生懸命自分で努力して、元に戻ろうとしたと思うし、「伝説」と呼ばれること自体重荷だっただろうと思う。同じ境遇の人を助けようとしていたのに、あぁ、それなのに、それなのに悲しすぎる。やるせなさすぎる。声高に戦争反対を訴える映画ではないが、戦争の怖さが胸に突き刺さった。戦争はいやだ。
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