花とアリス殺人事件のレビュー・感想・評価
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思いが強くなったら
裏切られた、予想を超えて来た。
予告を見た時の画の質感に違和感があり、制作費が無いからこんな感じなのだろうと高をくくっていた。しかし、思わぬ仕掛けであった。それは主人公の思いが強くなった時にべたついた背景が一変する。はっきりと鮮やかな世界の背景が生まれる。この感覚は自分も共感できる体験だった。何かに夢中になったり、人を好きになったり、素晴らしい仲間と過ごしたりする世界は、何もない普段とは一味違う場所に居る。決して長くは続かないが、とても美しい世界。
あの画の質感のモーメントはこの作品を深め、構成にリズム感を出している。なので見ていて飽きない。
また、BGMが画との相性が相当良い、実写版の時とベースは同じだが、それとは違った世界観を出している。この曲達も作品を大いに助けていた。
そして、ラストのシーンは、、、
脚本・作曲・監督の全てをこなす人だからこそできる完成度の高さであった。
すべてがどこか微笑ましい映画
面白かった。
早朝で人がいなかったこともあってか、所々で声を出して笑ってしまった。そのくらい掛け合いが絶妙で、登場する人たちすべてがどこかほほえましい。
音楽もまたすばらしく、OPでバレエと共に流れる音楽がきれいで、物語を予感させるようですごくワクワクした。
ただ、惜しむらくはすごく「絵」が拙い。
発展途上の技術だからか、素人目にもカクカクしていて見づらいところがあったし、絵の枚数を減らすためのあからさまな暗転もあった。
また体のバランスがおかしいこともあって、花が登場するまでの間は見るのが苦痛だった。
それでもこの映画は面白い。
中盤なぜか登場した、くたびれた老人とのシーンは思わず胸が締め付けられた。実写と比べて表情がほとんどないにも関わらず、花が過去を打ち明けるシーンは彼女の感情が伝わってきた。
声を演じている俳優の力も大きいかもしれないが、このあたりは監督の力技だなあと思う。
もう少し技術が発展して、画面にこだわれば、すごいものが出来るんだろうなと思う。いまから楽しみ。
よかった
『花とアリス』の前日譚。蒼井優ちゃんがいじめに全く屈しないところ、鈴木杏が引きこもりなのに全然コミュ障じゃないところや、中学校で留年しているのに躊躇いなく再び登校するところなど、けっこう図太い女の子が描かれていて、一般的な引きこもりやいじめられっ子が見てもあまり参考にならない。
殺人事件がテーマなのだが、それほど大事じゃなく、ふわっとリアルな着地をするところがまた憎いセンスであった。肩透かしと取る人もいるかもしれないが、現実的でよかった。
映像センスやその他諸々は前作の方が爆発していて迫力があった。
「ユダと4人の妻」というのが「岡田斗司夫と9人の愛人」を連想させるので気が散って困った。ユダは誰ともセックスをしてなさそうでよかった。
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