花とアリス殺人事件のレビュー・感想・評価
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実写の方がやっぱりいいか。
「花とアリス」が面白かったので、これを見ましたが、うーん。前日譚として楽しめたけど、映像とか、動きとか、うーん。全体的にちょっと残念。タクシーの運転手、関係ないおじさんも良かったなぁ。人やストーリーはいいんだけどなぁ。
鉄腕タクシーの牛腸太郎
実写「花とアリス」の主演2人がそれぞれ本人役の声優をして、いかにして友情が芽生えたのかを丁寧に描いた作品。
背景がとても綺麗で、光の反射や屈折が細かく表現されている。リアルな部分はとことんリアルなのだけれど、人工物じゃない植物とかは絵画のように描写される。
ユダの正体とは?とミステリー風にはじまるものの、あっさり語られてしまいユダが生きてるかどうか確認しにいくだけの話。それだけなのに行く先で出会う人々は誰もが優しく、この世界は面白いことで満ち満ちている。
陸奥陸美役の鈴木蘭々とても上手い。「うちの母ですが何か。」は笑う。あとアリスママの「小説に書かないから教えて。」も笑う。
キャラクター的にはアリスがやんちゃでちょいアホ。素直で良い娘な為、いろいろなことに巻き込まれてしまう。ハナは天然トラブルメイカー。悪気はないのに問題を起こしてしまう。妄想自己完結型。最後もユダはそんな意味で言ってないのに妄想相まって一人幸せに浸る。
ストーリーはどうってことないのに、心の変化や目に見えない部分に面白しさがあって気持ちよくなれる映画。名作。
中3のアリスと花(ダブり)
勝ち気だか早合点の有栖川徹子、切れ者だが自意識過剰な荒井花。石ノ森中殺人事件の真相を追う。ユダ(湯田)と四人の婚姻届。窓からの光がピンクだったり、背景の色使いが岩井っぽい。スローモーションにしたり、横長のカットがあったりと構図が実写寄り。真夜中のコインパーキングの車の下での会話が印象的。
なんだこの安心感
花の第一声が大好き
アニメでありながら実写を感じ
懐かしい響きがドキドキさせる
花が好き。鈴木杏さんも大好き
有栖川さんも好き。蒼井優さんも大好き。
岩井 俊二さんの世界・テーマを感じながら
二人の声のかけあいに親父の私は躍動した。
青く赤く静かに燃え押したり引いたり
コントラバスとチェロ
エレベとエレキ
アルトサックスとトランペット
キーパーとストライカー
まわる回る廻る
はじけることなく弾き弾く
2018・1・2日朝4時起床
チョット寝て起きたら初詣に行く予定。
岩井俊二がアニメに手を出したくなる気持ちが分かった
ちょうど夢でみるリアルみたいな感じ。
自分では現実だと思って行動してるんだけど、どこかビビットな部分とかあって、これは多分夢の中なんだな…と分かってしまうような。 それがちょうどはまるストーリーでした。
面白かった。
アニメ見ていまだに”ああ絵が動いてるぅ…”てワクワクするんだなぁ…不思議
阿保の華
兎に角、画面が退屈でありアニメーションで表現する意図が分からない。
キャラクターの仕草や表情、声の演技からも秀でた点を見出せなかった。
そんなやる気の無い演出より酷いのが、物語のリアリティライン。
まず、教室内の出来事がままごとに失礼な程チープであり、ここに映っているのは日本一馬鹿な中学生なのだと言い聞かせなければ消化出来ない。
また、ファーストコンタクトに至る過程やリアクションに人間味が感じられない。
そして、花の引き篭もりの設定は物語の為に貼られたシールの様にペラペラで、キャラクターの掘り下げも全く出来ておらず、少しも彼女の心情に寄り添う事が出来なかった。
この様な薄めたカルピスにお金が集まるとは、成る程、確かにこれは事件だ。
残念。
花アリらしくないだけでなく、岩井俊二らしくない大雑把な作品。
実写との違いを意識し過ぎたのかも知れないが、主要キャラの性格まで変えてしまった点が残念。
表現も多分に記号的で、繊細な情緒性が感じられない。
トータルで考えると並
磯光雄さんが作画協力として入っていることを知り見ることにしました。
冒頭からロトスコープとCGの映像の混声合唱でくらくらします。おなかがすいているときに見るものではありません。
少し酔って気分が悪くなり、食事してから再挑戦しました。
全編ロトスコープと思っていたので、CGと普通に描かれたアニメっぽいカットもあり、だんだんに目が馴れてくるとそれほど苦にもならなくなります。
ストーリー自体はありそうでありえない話。
その映画じゃないとあり得ないリアルさを出しているところがとてもうまい。
ネタバレになるので詳細書きませんが、演出もいいところがたくさんありました。
あと、役者さんの演技もよかったように思います。
背景にしても美しく、それだけで十分にいい。
しかしながら、それだけの映画に留まってしまったのはとても残念。
全体的にいいところが悪いところをはるかに超えることができずこの評価となりました。
並の良さというところかなと思います。
ミニレビュー
前作と全然一緒な空気感で良かった。ただ絵は好みが別れる。
おじいちゃんの部分とか花とアリスの会話とか空気感とかずっと見ていたくなるような魅力がある作品。
笑って泣ける青春映画でもあり、とにかく好きな作品だった。
蒼井優
岩井俊二のいつも鼻に付く手持ちカメラ感がなくて、素晴らしい。岩井俊二とリンクレイターは似ていて、というとリンクレイターに失礼だけれど、実写よりもロトスコアニメの方がセンスがバシッとハマってる。実写だと見ていられない演出も、チクチクやってるロトスコだと普通に見れてしまう。蒼井優の声が相変わらず素晴らしい。車の下で暖をとるとこで、それまでの14歳の軽い動きが止まって停滞してしまう。アニメーターは多分ゾッとするほど大変だったんだと思うが、走る感じとかハッとさせられ技術力の高さに唸る。ロトスコアニメは教室と制服少女がやたらハマる技術
友達になる瞬間って、いいなぁっつって
2004年に公開された岩井俊二監督の青春映画の前日譚。
花とアリスの出会いの物語。
前作は非常に好きな作品。
鈴木杏と蒼井優のナチュラルなやり取りに魅せられ、二人の友情や三角関係、少女特有の意地悪さなどをコミカルかつ瑞々しく描き、青春映画としても秀作。
特にクライマックスの蒼井優のバレエは神シーンであった。
花もアリスも鈴木杏と蒼井優以外絶対考えられない。
が、“前日譚”。10年も経ち、さすがに二人が演じるのに無理はあるものの、若い女優にバトンタッチなんてNG!
そこで取ったアニメーションに思わず唸った。
岩井俊二にとっても初となる長編アニメーション。
声を前撮りし、実写を基にした手法は、まるで実写作品を見ているような滑らかさ。
バレエの動きはこの手法だからこそで、従来のアニメではあそこまで表現出来なかっただろう。
背景も緻密で、映像美も出色だった前作の世界観がそのまま。
声だけでも鈴木杏と蒼井優のナチュラルなやり取りは変わらない。
相田翔子、平泉成、木村多江らは同役で、宮本先輩の郭智博は別役で続投。
新参加では、「幕が上がる」「ソロモンの偽証」に続き黒木華がここでも先生役。
前作を彷彿させるシーンが幾つか。
アリスが父親と会うシーンと橋の上で出る電話、アリスの「いやらしい」の台詞はちゃんと“平泉成”に言い、花とアリスがお互いのセーラー服姿を見せ合って「似合わね~」などなど。
前作のファンならニンマリする事必至。
小ネタやオマージュにも溢れ、特に印象的だったシーンがあった。
ひょんな事からアリスが行動を共にする老人。
しょぼくれた姿格好、飲食店での明暗対比やブランコ…。調べてみたら名前まで!
これは黒澤明の「生きる」であった。
タイトルにもなっている謎の“殺人事件”。
まさかの学園ミステリー展開に!?…な訳なく、これは見れば分かる洒落たタイトル。
オカルトチックなネタや黒井ミサ風の女の子が出てきたりと悪戯的な遊び心に富んでいる。
この“殺人事件”を究明する事になった花とアリス。
小さな冒険と、その過程で縮まっていく二人の距離。
二人が友達になるのが分かっているから初対面でもまるで夫婦漫才のように妙に馬が合うなぁと思いつつ、微笑ましい。
二人だけの経験をして、秘密を打ち明けて、他人と他人がこうやって友達になる瞬間。
今作も前作も“少女の時”を描いているのは充分分かるのだが…
二人のその後、“今”を描いた続編をやはり期待してしまう。
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