妻の病 レビー小体型認知症のレビュー・感想・評価
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心に暖かいさざ波
私の高齢の母親がレビー小体型か多系統萎縮症とも確定診断のない認知症になったことをきっかけに観に行った。
終演後は、監督と小児がんが専門の医師(同監督の別作品の主人公)が登壇してトークイベントを行った。
小児がんの当事者や家族、そして奥様が若年性認知症になったこの映画の主人公でも、本当に壮絶な現実を生きてこられたのだと感じた。
診察を3日ほど休み、クリニック経営にも少なからぬ困難があったようだし(なお、小児がん専門医の先生も、子どもを亡くして心身ともに疲弊し、うつ状態に近づいたことがあったそうで、本当に頭が下がる思いです)。
本編では、比較的状態が落ち着いている時期に撮影されたようで、介護の苦労はにじみ出ているが、過酷な場面が前面に出てくるわけではなく、一組の夫婦の形=家族愛が丁寧に記録されている。そこに、心をなでるような暖かいさざ波が立つ作品だと感じた。
したがって、レビー小体型認知症について詳しく知りたいという気持ちで観ると、少々肩透かしを覚えるかもしれない。しかし、決して「観て損をした」という印象にはならない。
ただ、評価をつけるのは難しく、☆で表すことにもためらいがある。形式的に☆3.5にしておくが、「なんだ、☆3.5の映画か」と受け取られるのは本意ではない。
(^^) とても良きでした♪ 90点
●認知症になってしもたらどうしようもない!
なので認知になった.早めた原因もさぐってほしかったけど.それをドキュメンタリー映画にするのは誰かを傷つけることになるんだろうなあ~
奥さんのストレスは夫婦関係なのか嫁姑の問題なのか奥さんの親子関係なのかそれ以外なのか?
それとも他者にはなんの関係もなくストレスも関係なく遺伝が原因なのか?
映画のなかの夫の言った『妻が認知になって妻がどういう人なのか気づいた』と言う言葉にカギがあるように思うが....
★レビー小体型認知症
現代医学では原因のわからない病気。予防策はあるのだろうか?
再構築。
レビー小体型認知症。その社会的認知度の低さ、症状の(易変動による)捉えにくさ。
本人はどんどん、というか、全くといっていい程、自分自身のことすら覚束ない。
孤立してしまいがちな、介護者・被介護者の一つのケース・スタディとして、興味深く拝見しました。
妻が認知症に罹患したことによって、夫婦、仕事、家族や地域と、自身の関係を再構築していく過程。
認知症と向き合うことで、漸く気づけたこと。
何かを失うことで、その余白を埋めていく新たなモノ。
未来が見えないことは誰もが同じで、不安はゼロではないけれど。
支え、支えられる誰かの存在が、人を温かく包み、また、前に進む力を与えてくれ、人生をeasyにしてくれるのかもしれない。
そんなことを感じました。
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