「ハッカー対ハッカー」ブラックハット odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
ハッカー対ハッカー
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アメリカのFBIと中国警察がタッグを組むなんて非現実的だが、ことは原発攻撃事件となれば協力も致し方ないと思ってしまう。どうも、イスラエルとNSAが開発したマルウェア、スタックスネットがイランの核施設を破壊した事件をモチーフにしたらしいから妙にリアリティがある。
ただ、無敵のマイティ・ソーのクリス・ヘムズワースが主役、頭脳ばかりかイケメンでアクションもいけて万能なのはハッカーとしては嘘っぽいが映画だから大目にみましょう。
タイトルの「ブラックハット」とは悪意のあるコンピューターハッカーを意味する俗語で、西部劇に度々登場する黒い帽子を被った悪者に由来するそうだ。原発攻撃から株価操作、究極の金儲け迄仕組んだ黒幕ハッカー、サダックを指すのか、それとも彼を打ち負かしたハサウェイの方か・・。
ハサウェイの人物像は、実在のクレジットカード詐欺の帝王アイスマンことマックス・バトラーというハッカーをモデルにしているそうだが、監修にも元ハッカーのケビン・ポールセンとクリストファー・マッキンリーやFBIサイバーチーム出身のマイケル・パニコが参加というから本格的。
FBIや中国警察、NSAまで出てくるが美味しいところはハサウェイの完勝という皮肉っぽい終わり方も面白かった。
ただ、興行的には7,000万ドルの予算に対し、興行収入はわずか1,970万ドルという大コケでマイケル・マン監督は落ち込み、翌年にディレクターカット版をリリースしたらしい、どこをテコ入れしたのか観てみたい。
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