劇場公開日 2015年4月17日

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「なんてド派手で優しい映画 [修正]」ワイルド・スピード SKY MISSION 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0なんてド派手で優しい映画 [修正]

2015年5月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

車にあんまり興味がないこともあり、シリーズは
1作目と6作目しか観ていないという妙な鑑賞の仕方
をしている自分。
6作目はアクションシーンのド派手さはさておき
ちっとも盛り上がらなかった覚えがあり、
(物語はヌルいし変なタイミングで味方が
 寝返ったり死んじゃったりするし)
今回もそもそも観る気が無かったのだけど……

今回は監督がジェームズ・ワンなんですよ。大好きな
『SAW』『インシディアス』『死霊館』の方ですよ。
こんなブロックバスター大作を手掛けるのは初めてだが、
『狼の死刑宣告』(修正:×処刑宣告→○死刑宣告)
という復讐アクションも撮ってるし、
ひょっとしてすんげー面白くなるんじゃないかと思って
観た訳ですよ。
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で、すんげー面白いんですよ。
冒頭の大迷惑なお見舞いシーンから持ってかれるし、
そこから先もド派手かつアイデアの利いた見せ場だらけ!

ロック様VSステイサムの超絶肉弾戦という大一番を
映画が始まってから15分で見せてしまうという
出し惜しみの無さが潔いし、
超高層ビルをスーパーカーで弾丸みたくブチ抜いたり、
クライマックスはヘリコプターにドローン兵器に
ガトリングガンまで飛び出し、立体駐車場は全壊させるわ
街中でミサイルぼんぼんブッ放すわのもはや戦争映画状態。

特に笑っちゃうほどスゴいのは中盤のハッカー争奪戦!
車でスカイダイビング→敵集団とカーチェイス→
護送バスがトランスフォーム→トニー・ジャー!!!!!→
ステイサム乱入でデスレース化→崖下り→
『ロストワールド/ジュラシックパーク』と、
中盤のカーチェイスシーンにどんだけの物量と
アイデア投入するんだよと口半開き。
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で、今回の目玉であるステイサム兄貴が最強過ぎでして。
前作で主人公らに倒された弟のリベンジに燃える謎の男。
(弟L・エヴァンス、兄J・ステイサムって、
 どんだけメンチの切れる兄弟だ。)
主人公たちが行動を起こすたび、幽霊みたいに
ヌッと現れ暴風雨のようにその場を掻き回す。
いざスキを突かれてもステーキを赤ワインと共に
美味しくいただけるという強靭なメンタルの持ち主。

なんつうかもうゲーム版『バイオハザード3』の追跡者っぽい
というかドラクエやってたらスライムに混じって
ラスボス出てきたんですけど的な軽いチート野郎である。
けど、ま、悪役はこれくらい反則級に強い方が盛り上がりますねぃ。

ただただド派手なシーンばかりだといくら迫力があっても
すぐに飽きが来るものだが、この映画はストーリーに
凝っている訳でもないのに、個性豊かなキャラクターや
次々変わるシチュエーションなどのお陰で単調に感じない。
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そして、急逝したポール・ウォーカーへの追悼シーン。

僕は別に彼のファンではない。だが、それでも泣いた。
全世界で公開される制作費約2億ドルの超大作なのに、
ラスト5分近くが丸々彼に捧げられたシーンになっているのだ。

派手なシーンはいくらでもあったけど、最後に残るのは、
並走する2台の車がやがて別れ道を行く光景。
スタッフ一同の、彼への感謝と愛情をひしひしと感じる。
なんてド派手で、なんて優しい映画。

<2015.04.18鑑賞>

浮遊きびなご
かいりさんのコメント
2020年3月2日

ジェームズ・ワンが本作や『アクアマン』を監督したこともびっくりしましたが、『ルイスと不思議の時計』が公開されたとき、ファンタジーぶってるけど絶対グロだろと思ってまだ見れていません(笑)

かいり