「ワイルド・スピードの分岐点」ワイルド・スピード SKY MISSION 熊平さんの映画レビュー(感想・評価)
ワイルド・スピードの分岐点
先日ワイルドスピードシリーズの最新作「ワイルド・スピード SKY MISSION」を観てきました。
見終わったあとの感想としては「ああ、このシリーズもこれで1つの幕を下ろしたんだ」ということ。
これはもちろん悪い意味ではなく、やはりこの作品の顔と言える主人公の1人であるポール・ウォーカーが亡くなったことによるもの。まだシリーズは続くとの情報はありますが、ポールがいなくなったワイルド・スピードはまた新たなる世界観になることだと思います。
さて今回のワイルド・スピード SKY MISSIONですが、シリーズ中でも最高に!ド派手に!!メチャクチャに!!!やらかしてくれます。全体の70~80%は何かしら破壊される場面が含まれているんじゃないかと・・・笑
まさにアクション映画好きな自分にとっては、至福のひと時でした。
アクションの成分としては、ワイルド・スピードの真骨頂であるカーアクションが6割、銃撃・肉弾戦が4割といった印象。これがまた良い具合に配分されおり「ワイスピなのに人間同士で戦ってばかりじゃん~」などと思わされることはなかったですね。
更にそんなアクションに磨きをかけてくれるのが豪華な出演者達。
シリーズのお馴染みメンバーは勿論のこと、今作では更に・・・ジェイソン・ステイサム、カート・ラッセル(超久しぶり!)、ロンダ・ラウジー、トニー・ジャーなどの大物が。これはもうちょっとしたエクスペンダブルズ状態かと!
さらに、ちょい役でしたが1作目でブライアンが初めてストリートレースに参加した時に絡んだメキシコ人??が出てきてドミニクに絡んできたりとかサプライズ的な部分も。
そういったアクションも踏めて作品中で感じることとして「過去シリーズを活かしてる」ということ。先ほど言ったように1の登場人物をチラ出ししたり、ドミニクが1でガレージから父親の遺物であるチャレンジャーを再びお披露目させたり!(これは車種が同じものか分りませんが、演出が1を狙っていたのはよく伝わってきました)、走行中に敵の銃撃を回避する為にトレーラーの下に入ったりなど、シリーズ通して観てきた人を「これはあの時の・・・!」と思いださせてくれる演出やセリフの数々。
そしてエンディングではポールの死とブライアンの成長を感じさせるように、過去のシリーズから様々なシーンを抜粋され流れていき、この作品・人物達の歩んできた道も確かめることができます。
そう、ブライアンは昔とは違い、今は自分の家族を持ち新しい道を走ろうとしている。
そしてそれを悟ったようにドムが去ろうと車を出したところで、後ろからスープラに乗ったブライアンが横付け。
「さよならも言わないのか?」と1言。もうこの場面は1のラストレースを思い出しちゃいますね。
そして並走する2台はやがて分岐点でそれぞれの道へ。
しかし2人は走ることをやめるなんて出来ないのです。そしてまた会う日まで走り続ける。
正直こんなに感動するなんて思ってもいませんでしたが、涙がね・・・・・。
具体的に言ってしまうと、ハンの葬儀の時にローマンが「もうファミリーの誰も死なないよな?」と言っているとこから私の涙腺は活発になってきてたんですけどね・・・泣
是非、是非!観に行ってもらいたい作品でした。そして今後のワイルドスピード更なる発展を期待し応援したいと思います!