「男の愚かさ、女のリアル」フレンチアルプスで起きたこと Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
男の愚かさ、女のリアル
いや、人間どこに落とし穴があるか分からない。
仕事も家庭も順風満帆だった男が、リゾート地におけるたった一つの出来事で転落していく様、グッと胃にくる。
日常世界において、見栄を張り、誇張し、着膨れしている自分自身を見ているようで、いたたまれないのだ。
昨日まで手にしていたもの、当たり前の、所与のものとしてあった生活が、一瞬にして零れ落ちてしまう恐怖。
拠り所を失うことに人は耐え難い苦痛を感じるのだ。ならば、最初から独りでいれば、苦痛を感じることもないのに。
独りでは生き難い人間の業。
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