「人の本質を描いた深い作品」フレンチアルプスで起きたこと 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
人の本質を描いた深い作品
フレンチアルプスにスキー・バカンスにやってきたスウェーデン人一家に巻き起こる家庭不和の危機。第67回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門・審査員賞受賞。
いやぁ、なんでこう言う出来事を映画で描こうと思ったんですかね?そう思わせられるから、カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門の審査員賞を受賞したんだと思いますが。それにしても、シュールというか、ブラックというか・・・。人間の本質を描いた映画と言って過言ではないです。
雪崩に巻き込まれかけることは、そうそう無いと思いますが、ふとした何気ない言動が、周囲に波紋を広げて、人間関係が悪化していくということ。そう言う意味で、他人事では無いなとも思いました。そしてそれは、自分たち家族だけではなく、何故か周囲に友人知人たちにも伝搬していくなんてね、なんか、ありそうな感じに思えました。
気になったのが、エバ。彼女の危機感知感性は、この物語の一つの線になっているのでは無いでしょうか?最初の雪崩、物語終盤のゲレンデでの出来事、そして最後のバスでの出来事。そう言う意味では、あの後バスに何かが起きるのか?と思っていたんですが、映画の中では何も起きませんでしたね。
人の本性を描いたこの作品。深いです。
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