劇場公開日 2015年5月9日

「【二組の”家族”の過去の哀しみ、怒りを乗り越えて、相手を赦す姿を描く。物語の構成もやや粗いが、巧い作品である。】」愛の小さな歴史 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【二組の”家族”の過去の哀しみ、怒りを乗り越えて、相手を赦す姿を描く。物語の構成もやや粗いが、巧い作品である。】

2022年11月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

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幸せ

ー 日本のインディーズ映画を牽引する、中川龍太郎の魅力が溢れる作品。-

■東京の片隅で食品の配達で生計を立てている夏希(中村映里子)は、ある日、突然訪ねてきた青年(池松壮亮)から母と自分を捨てていった父親(光石研)の消息を知らされる。
 一方、借金の取り立てをする夏生(沖渡崇史)は、長らく疎遠だった妹を思い出し、夏希と夏生はそれぞれ再び家族をやり直そうとするが…。

◆感想

・今作は、赦しと、再生の物語である。

・幼き頃に、父に虐待を受け捨てられた娘と父との再会。長らく音信不通だった妹と再会した取り立て屋の男の、自らの行いを恥、改心していく様が、美しきラフマニノフの曲を背景に描き出される。

<そして、出会う事のなかった男女が複雑な感情を長年抱えてきた家族に、赦しを与える中、恩寵の様に結ばれる姿。
 佳きアーティスティックな作品であると思う。>

NOBU