「干洗の女」薄氷の殺人 ssspkkさんの映画レビュー(感想・評価)
干洗の女
エンドロールにジャジャンクーやトニーレインズの名前が見えるのは伊達じゃないけど、やっぱりベルリンは信用ならない。確かに寒い感じは凄くよいし、ヒロインも良い感じだし、美容室のモヒカンの容疑者もシャツをまくって腹見せてる金髪の不良も、ピンクの照明のチープさも、ダンスホールの感じも、そこでかかってるエレクトロ歌謡も、スケートリンクも、観覧車も、登場人物たちの鼻の赤さも、そもそもダサいタイトルロゴもまとめて良い感じなんだけれど、フレッシュじゃない。一瞬の夢がフレッシュだったのはある意味映画史から自由で、職業俳優を使っていなかったからだ。薄氷の殺人はちょっと手練れ、色んな目配せがなされている。唯一おぉ!となったのは昼のダンスホールで、ラジカセのエレクトロ歌謡かけて、皆が社交ダンスレッスン中に1人で頭を振って踊るシーン。こみ上げてくるやるせなさが良い感じ。
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