「白昼の花火」薄氷の殺人 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
白昼の花火
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ストーリー自体は、割とありきたり。
風景も、一世代、二世代前の邦画を思い出させる懐かしさ。
予告編を観た時に、今時こんな古臭いのをやってどうすんだと正直思った。
が、古臭さが逆にみずみずしい。
ピシっと計算しつくされた映像なのに、どこか遊びというか余裕があるのもイイ。
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原題『白昼の花火』。
闇のなかで極彩色にかがやく花火も、白昼に打ち上げられたら音と煙でしかない。
昼と夜、情熱と冷血、真と嘘、淑女と悪女、現実と寓話を反転させた世界。
1920〜30年代のハードボイルド、ハメット「銀色の目の女」を彷彿とさせる。
それがマッチしてしまう現代中国のコンプリケーション。
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