「余白と赤」薄氷の殺人 marさんの映画レビュー(感想・評価)
余白と赤
余白のとり方が非常に印象的なノワールもの。
なんで踊ったの?なんで笑ったの?と
さまざまな解釈ができるところはやっぱりカルト的な人気を呼ぶところで、
それは作品全体としてのクオリティが高いからこそなんだなあと。
ただバラバラ殺人のミステリーって意味では薄味だったと思う。
でもまぁ、一番先に感想として出てくるのはやっぱり
画面を隔てた見る側ですら、ぐっと引き付ける魅力をたたえたグイ・ルンメイ。
ずっと泣いてるようにも見える表情だとか、少年のように華奢なスタイルだとか
そんで大きな転換点を迎える場面での、はっとさせられる”赤”の使い方とか。
そういや中国は赤色を大切にする文化だったっけ。
主人公はジャンなんだけど、それ以上に主役は彼女だよと言わざるを得ない。
前述のミステリー要素の部分で正直 期待したほどではなかったけど、
見てよかったと思える作品だった。
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