「主人公が健気すぎる」プリデスティネーション シャイニングチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公が健気すぎる
ポスター見てゴリゴリのSFアクションを
想像して観に行ったら全然違う!
SFはSFでも「ガタカ」みたいな
こじんまりとした人間劇。
過酷過ぎる宿命の中主人公がひたすら健気で
泣けます。
いくら映画とはいえあんまりだ!
あまりの不憫さになんだか具合が悪くなりました。
今、病床でこれを書いてます。
ちなみに映画見て具合悪くなったのは去年見た
「ダラスバイヤーズクラブ」以来。
あの時は悪役の極悪非道っぷりと
ノンフィクション物という絶望的な現実に
胃が痛くなりました。
ジェーンは過酷な宿命が待っていると
知りながら結果的には
生まれてくることを自ら選んでいるんですよね。
さらには過去の自分に愛を説き
レコーダーで自分に語りかけ続け
未来は明るいと言い
愛に憧れ
最終的には宿命にけじめを付ける。
あの場でおじいちゃんイーサンが
驚いていたということは
彼は宿命に逆らった選択をそこでしたということ。
よく人間は一人じゃ生きていけないって言うけど
私はそれちょっと暴論だと思うんです。
孤独になることだって時には必要だし
そもそも
孤独にならざるをえない人間だっている。
何が言いたいかっていうと私はジェーンの人生を
称えたい。
勉強も運動も頑張って
容姿にコンプレックスを持っていたのに
キレイに成長して
セクハラにもイジメにも耐えて
体が変わっても生きる術を探して
愛なんてクソ喰らえだ
目標が欲しいと言って自分を鼓舞し
散々痛い目にもあったのに
仕事にまい進し最後は宿命を自らの意思で変えた。
彼女があそこまで目標にこだわったのも
この仕事をすれば人命救助という
究極の社会貢献が出来る
という気持ちがあったからでは?
彼女はずっと人間として
死ぬほど努力していたんです。
本当に健気過ぎて。。。大好きだ!
映画自体は暗いけどちゃんと希望を
持たせる最後だと思います。
というか
自分の楽観思考を総動員して
彼(彼女?)の明るい未来を想像することにします。
映画を観終ったらその後を想像するのは
個人の自由ですもんねーだ。
ジョン、もしくはジェーン、未来は明るいぞ。