「フーフー」FOUJITA pigeyesさんの映画レビュー(感想・評価)
フーフー
小栗康平監督作。今時珍しいオールドファッションスタイル。時間がかかったどっしりとした美術、照明に、厳格なフレーミング。時代設定的に相当CGも関わっているのだろうが、使い方が斬新過ぎて違和感がない。スタイルはオールドファッションなのに、全体通すと見たことないフレッシュな映画に。特にラストの狐→大木の歪な想像力の生々しさったら、ドライヤーの《怒りの日》のラストの糸引く接吻のようにエロチック。静止した画面の中で、そこから逸脱しようとするイメージの洪水。日本映画というか、映画の現在の一つの到達点。素晴らしい。
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