「原作よりはマシ」世界から猫が消えたなら flying frogさんの映画レビュー(感想・評価)
原作よりはマシ
原作ではモノを消すとき、実体は消えないけど人々の意識から消えるだけ、という説明がされていた。その割には猫を消すかどうかでは、さんざ迷ったりして、最初の設定を作者自身が忘れているのか?と思うほどブレブレの描写がシラケさせてくれたのだけど、そのあたり映画化にあたってはきっちり消える。
それだけではなく最初からなかったことになるのか、その消したモノに関連する繋がりもなくなる。
その設定がきちんとしたこと、ノスタルジックな街並みのビジュアルが良かったこと、そして何より実力者ぞろいの役者が安定した良い演技を披露してくれたこと、等々により、原作よりは格段に良い作品にはなっていたと思う。
ただ最後の母親からの手紙は、原作とほぼ同じだけど、これはやっぱどう見ても30歳の一人前の男に対するモノではないよな……
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