「全体的に浅い」世界から猫が消えたなら いも煮さんの映画レビュー(感想・評価)
全体的に浅い
原作ってケータイ小説だっけ?
さらっと読めるけどあんまり残らなかった。
だから、これを映像化したらどうなのかなーと興味はあった。
結果、やっぱり浅かった。
主人公「ボク」の生活や性格が断片的にしか語られない。それも過去の回想シーンであること。などで「僕」に感情移入できないことが敗因かも。
また原作者の映画好きが悪い方に転んでしまい、映画の引用セリフが全体的に見て少ないセリフの中で多数を占めるものだから中身がなく軽薄な印象を受ける。
海外ロケを敢行したアルゼンチンの街中での陽気な色合いはポスターや予告に使われている薄いブルーのトーンと対比して「生」をイメージしているのか、とも思ったけど悲劇のバックパッカー・トムさんの捉え方によってはまた意味を感じない方向に持ってかれてしまう。
とにかく、全体的に腑に落ちないんだわ。
イグアスの滝の場面は大自然を前にちっぽけな自分を感じさせるものではありますが、やはり本家の映画「ブエノスアイレス」に一貫して流れていた重いテーマを思うと付け足した感すら漂う一場面でしかありません。
文句ばかり言ってますが、自分佐藤健君ファンなので3回観に行ってます。ムビチケ余ってるのでまだ行きます。
主題曲やラストシーンも良いだけに本当に残念な映画でした。
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