「価値観の違いを感じた」サンバ シャイニングチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
価値観の違いを感じた
「最強のふたり」が大好きなので鑑賞。
表現の世界において価値観の違いって最大の壁なのかしらね、と思いました。
以下、ネタバレです。
ラストに物凄ーくモヤモヤしました。
友人のカップルが可哀想過ぎて、そればっか考えちゃって。
エンドロールの音楽がステキでね、オマール・シーの笑顔もステキでね、一瞬ごまかされそうになったんですけどね、やっぱ駄目です。
だって彼氏は特に、悪いこと何もしてないじゃあないですか。
ただ単に真面目に働いてる移民ってだけじゃあないですか
彼女は2年待ってて本当に寂しくて辛かったんでしょうし、
サンバはサンバで友人を裏切ってしまう人間臭さ含めてサンバなんでしょうし、
あの悲劇を通して移民の方々が直面している、そうまでしなければ存在を認めてもらえない、現実の厳しさを伝えたかったんだろうな、というのもなんとなく解るんですけどね。。。
ずっと結婚したくって、2年も檻の中閉じ込められてやっと出てきて、さあやっとこれからだ!
っていう時に彼女が。。。
そしてその原因の友人ともめた挙句あんなんなって。。。
本当に不憫で不憫で。
2年間待ってた彼女も可哀想すぎて。
あの後何が起きたのかは語られませんが、色々あったけど笑顔なサンバとアリスを思い出すとうーんこの価値観は私には無いなあ、と思うし、ちょっと怖くすらあるという。
平和な日本で、存在を保証された日本人として、ノホホンと生きている私にもフランスの移民問題の深刻さは、一部分でも確実に伝わったんですけど、あとは友人カップルが可哀想過ぎる鬱映画。。。と感じてしまいました。
可哀想過ぎるのでもっと点数低ても良いのですが、オマール・シーが早口でオタオタしてるのが見られて嬉しかったのと、
何はともあれ、ヒット作の後に再び社会問題を取り上げる監督達の姿勢はとても立派だと思ったのでこの点数にしました。