劇場公開日 2014年11月14日

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「悪魔のような間違いと偏見」デビルズ・ノット 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5悪魔のような間違いと偏見

2018年9月4日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

知的

人は間違いを犯す動物だ。
でも、絶対に間違いを犯してはいけない事がある。
他人を傷付ける事、殺める事。
間違った相手に罪を着せる事…。

1993年、アーカンソー州ウェスト・メンフィスで、3人の男児が行方不明となり、惨殺死体となって発見された。
不安と恐怖に包まれる町。遺族の悲痛…。
警察は他の件を後回しにしてでも、事件解決を誓う。
警察の言動には称賛を贈りたい。
やがてその甲斐あって、3名の犯人を捕まえる。
が、これが大いなる間違いであった…。

アメリカ史上最悪の冤罪事件と言われる“ウェスト・メンフィス3”の映画化。
何故こんな間違いが起きたのか。
それは、警察のずさんな捜査と、“モラル・パニック”が原因であった…。

犯人として逮捕されたのは、3人のティーンエイジャー。
疑われた一番の理由は、3人共、ヘヴィメタ好きで悪魔崇拝者だったから。
ただ、それだけ。
何たる偏見!
確かにちょっと変わってるかもしれない。
でも、あくまでそれは趣味/嗜好であって、それだけの理由で罪を犯す決定的な理由にはならない。
日本でも昔、似た偏見があった。
女児が殺され、男が逮捕された。この時逮捕された男は間違いなく犯人であったが、その男がアニメオタク。それ以降、アニメ好きやオタクはアブナイ奴らという偏見…。
全員がそうとは限らない!

他に犯人が居るかもしれない証拠の紛失、関係無い者の証言…。
警察のずさんな捜査が明らかになっても、覆る事は無かった。
犯人を見付けるというより、犯人を誰にするか。
そう決めていたようだ。警察も、検察も、町中も…。

一応表向きは、ティーンエイジャー3人の犯行。
つまり、真相は謎。未解決。
町ぐるみで間違った犯人を糾弾してる中、本当の犯人を逃がしてしまった。
その大いなる間違いと共に、3人のティーンエイジャーのちょうど青春真っ只中だった失われた時は取り返せない。
悪魔に絡めて言うならば、
間違いや偏見、それらこそ悪魔的なものに他ならない。

近大