おみおくりの作法のレビュー・感想・評価
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ハッピーじゃないけどハッピーに思える
予告のみを見て鑑賞。
日本では作れなさそうな映画。
地味で非生産的な仕事にこだわりを持って生きる男の話。
お約束のお涙ちょうだいとも言えるが・・・
叔父が孤独死したので、非常に興味深く観られた。
ただ、親類でもここまでこだわって葬儀しないよなぁ・・・
他人だからこそできる仕事?
劇中にあるPlan Do Actionのシートは仕事の参考にしている。
主人公の実直さ故に淡々に進むと思いきや、それが時にこっけいな顔を覗...
主人公の実直さ故に淡々に進むと思いきや、それが時にこっけいな顔を覗かせ、余計に笑わせる。
仕事の中で、人と触れ合ううちに頑なに生きてきていた心がほどかれてゆく…。
なのにラストはそう来たか!
せつない気持ちの中にも温かくみおくられる主人公を想いながら「おみおくりの作法」として自分の事もきちんと考えておかなければと思わされた。
こういう作品は大好きです。
【”真に豊かな人生とは何か”という事を考えさせられる滋味深い作品。】
ー 原題は”STILL LIFE” とスクリーンに出ていたが、”おみおくりの作法”は良い邦題だと思う。ー
・静かにストーリーは進むが、”豊かな人生とは何か”を考えさせられた。
・エディ・サーマンの抑制した演技が効果的な、素晴らしい映画だと思う。
・ラスト、彼が”お見送りをした人々の魂”がエディ・サーマン演じた男の為に集まるシーンは涙を禁じ得ない。
是非、多くの人に観て貰いたい作品である。
<40歳代以上の方は客電が灯った際、涙を隠すのに苦労すると思った作品。>
<2015年5月23日 劇場にて鑑賞>
映画館の中で人目もはばからず声をあげて泣いたのは何年ぶりだろう
近くの小さな劇場で見ました。いい映画でした。孤独死をした人の後始末をする民生係の主人公が、死んだ人の遺族を探して葬儀への参列を依頼しますが・・・。60歳以上の方は他人事ではないですね。最後のシーンで大泣きしました。1週間後にもう一度見たくなって、また見ました。一度目には気がつかなかった細かい点がわかって「あ、そうか」ということが何度かありました。例えば、最後のシーン「Stil life」と原題のクレジットがでるのですが「なるほど、そうだったのか」と感銘を受けました。心を動かされる映画ですね。筋が分っているのに、二度目でも泣いてしまうんですよね。
久しぶりに楽しんだ
久しぶりに面白いと思いました。音楽などはそんなに豪華ではないけれど、でも端々まで作りこまれた映画だと思う。役者さんの表情一つ一つがちゃんと大切にされていて、観ていて楽しい。
人が死ぬ時、最後は1人と言うけれど、1人と孤独は違う。孤独は嫌だな。
個人的には今年のナンバーワン
ラストまでは正直地味で退屈に思えるが、クライマックスの衝撃的な展開と、胸がキュッとなるラストシーンでは涙が止まらなかった。まさかこんな展開がまっていようとは。。91分というところもとても観やすい。映像や音楽も美しく、もう一度観たいと思う映画だった。
こういう映画がいい
静かに進んでいく。セリフは少ない。
ほとんど傍観している。
こういう映画がいい。
前にフランス映画で、ひたすら子供が走っているのを見たことがあるが、映像に引き込まれていく感じ。
セリフは少ないが、主人公の気持ちはよくわかる。
死者に対する気持ちの他に、自分のやり方、誇り、社会に対するどうしようもない気持ちとか。
鑑賞後は、爽やかだ。
感傷と涙はあるが、納得のエンドだ。
今の自分に合った作品で、今日の選択は正解。この映画を観てよかった。
コメントを二つ。
火葬は身寄りのない人なんだー
日本語タイトルが良くないと思う。
Still Lifeの方がいい。
あなた、誰に見送られたいですか?
これって、邦画の秀作「おくりびと」の、海外焼き直しバージョンみたいなもんだろ、と、思ってました。しかし、いい意味で、全然違った。あくまでもオリジナルな作品です。
主人公、ジョン・メイを演じるエディ・マーサンの佇まいがいいなぁ~。彼はイギリスで地区の民生委員をやっている。彼の仕事は、孤独死した人の、身寄りを探し、葬儀の手配をし、埋葬まで見届けること。
どこからどう見ても、公務員を絵に描いたような人を好演してます。
まじめ、実直、律儀。
夕食も、ナプキンとフォークとナイフをきちんとテーブルにセットしてから摂ります。でも彼、実は料理が苦手。これもご愛嬌です。でも、この人、どこか普通の公務員ではないんですね。カタブツのようで、実は、細やかな配慮ができる人、自分の仕事に気持ちを入れてくる人です。
彼自身は四十代で、アパートに一人住まい。
自宅には彼のひそかなコレクションがあるのです。それはアルバム。そこに貼り付けてあるおびただしい写真たち。それは彼の家族の写真集ではありません。自分が担当した、誰も身寄りが見つからなかった人たちの写真集です。
時折、彼はそのアルバムを開きます。戦争中でしょうか、古びたシワだらけのセピア色の写真。あるいは、子供の頃に撮ったであろう写真、また、愛する伴侶と撮った、幸せそうな笑顔の写真などなど。だけどこれらの人たち、最後は皆、孤独死。
誰にも見送ってもらえなかった人たち。
ある日、ジョン・メイに一本の電話が入ります。孤独死した男性発見。現場に行ってみると、なんと自分の向かいのアパートでした。
調べて行くと、亡くなったこの男性は、呑んだくれて、暴力ばかりふるい、刑務所に入ったり、一時はホームレス状態だったらしい。
そんな調査をしている最中、彼の上司からある通告が。
「君は仕事に時間をかけすぎる、ここは他の部署と統廃合することになったんだ。君はクビだよ」
突然の解雇通告。
当然、彼は少なからずショックを受けます。だけど、自分も良い歳をした大人です。グッとこらえて、取り乱したりしないところがいいんですね。
イギリスの公務員制度はよく知りません。しかし、こんなに簡単に解雇通告できるのですね。日本でもやったらどうでしょう、まずは手始めに国会議員なんぞから……、とそれはさておき。
彼が22年間続けてきた仕事。今やっているのが最後の案件になる。自分の公務員人生に綺麗な幕引き、けじめをつけたい、と思ったのでしょう。
彼は、この、世の中から厄介者扱いされていた人物の身寄りを、熱心に探し始めるのです。
本作の監督、自分らしい「映画の作法」「映画の文法」というものをもってます。この脚本で、このキャスティングなら、こういう絵を撮りたい。それがよく伝わってきます。
もちろん、全然ドラマチックには描かない。むしろ、主人公をちょっと突き放したような描き方をあえてしてます。この監督、人間嫌いなのかな? あるいはニヒリズムの人なのかな? などと思ってしまいます。
作中での上司の言葉
「人間、死んだら、何もなくなるのサ」
だから、死んだ人物に、時間と公的費用をかけるのは合理的ではないということなのでしょう。
そんな憎ったらしい上司の車に、終盤、主人公ジョン・メイがこっそり小便を引っ掛けるシーンがあります。これ、遠景のロングショット。
観客がうっかりしていると見過ごしてしまいそうなシーンです。そういう絵の撮り方をする監督ですが、ラストシーン、堰を切ったように情感溢れる、ファンタジーな演出をしました。
「ああ、やっぱり、この監督、人間が好きなんだ」と思いました。
でなければ、そもそも、こういう作品を作ろうとも思わないでしょう。
どうか、ラストシーン、観客皆様でお見送りをしてあげてください。
たんたんと真摯に生きるべし。
ただただ単調に真面目に身請け人のいない孤独死の人達を誠意を持ってお見送りすり仕事。ただ、その民生員も孤独と共に生きていました。それでも故人の気持ちを思いやり旅立たせてあげようとする気持ちで仕事を完遂する主人公が素晴らしい。
ラストは悲しいような幸せなような。映画のお話だけどこのラストにホッとするエンディングでした。
静かに進みすぎて
途中で寝てしまいました(汗)孤独死した死者の弔いの思いを持って丁寧に淡々とこなすジョン・メイ、その最期があのような形になるとは。アイロニーなビターズエンドですね。途中寝てしまったけど、良い映画でした。
大好きな映画
仕事とはいえ(仕事なのに?)故人や遺族らにあまりにも一所懸命なジョン・メイ…毎日不満ばかりの自分が恥ずかしくもなり、浄化される気がする映画です
とても純粋なジョン・メイに憧れます
淡々とストーリーは進みますが、ジョン・メイの生真面目な几帳面さ、でも時折クスッと笑える場面もあり、地味な作品かもしれませんが、私はこの映画が大好きになりました
仕事に、家族に、全てのことに疲れている人におすすめです
ジョン・メイに見送られた故人は幸せでしょうね
心がじんわりほぐれる映画です
久しぶりに観て良かったと思える作品です
静かなるミスター・ビーン
イギリス映画のせいか淡々としたミスター・ビーンと言った風情の作品。
大笑いでなく、クスリと笑えるシーンが随所にあります。
伊丹十三監督の「お葬式」を引き合いに出すまでもなく
お葬式って言うのは厳かな中にも何となくおかしみが漂うもんで、
そのあたりの表現が上手いなあ〜と思いました。
(話は全然似てません…)
ジョン・メイの死者へのこだわりは
黒沢作品「生きる」の主人公に似た静かな執念を感じました。
最後の死者へこだわる事で
自分自身の生きた証しを残そうとしたジョン・メイ。
「死」を考える事は生き方を考える事。
ラストシーンはキリスト教的な表現だな〜と感じましたね。
ある意味での復活と言う感じ。
静かな映画なのでこういう映画は
映画館でしっかり集中して観た方が良いと思います。
自宅だと気が散ると思うので〜〜
静物画のような画面
納得いかないけど、納得。
観終わったあと、心が満たされる感じ。
余韻がずっと残ってて、エンドロールがもっと長ければいいのにと思った。こんな作品には、めったに出会えない。
画面のひとつひとつが絵画のようだ。
セリフではなく画面から伝わることがたくさんある。
(あの魚、結局食べたのね、とか。)
邦題が違う気がするな
身寄りのない遺体を ただ葬るのではなく、代わりにその人を調べ、生前どう生きてどんな人生だったか、生きた人生を尊重し葬る。
ところが、その主人公のキッチリした仕事ぶりの方が気になってくる。。
そう、見てる私達が その主人公の人生を調べてるのです。
その主人公は誰に調べられることなく、誰に見送られる事なく葬られたが、、、
ね?作法じゃない、どう生きたか?じゃないのかな?
人に愛される人生を
邦題だと解りやすいが、浅はかではなかろか?
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