おみおくりの作法のレビュー・感想・評価
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言いたい事は分かるけど…
なんとなく気になってたので、ついに観た。けど地味過ぎだし話としてはつまらなかった。
言いたい事のためにラストこんなオチを用意する?と憤慨したけど、
言いたい事は分かる。
死んで終わりじゃない、故人が生きた軌跡を辿りリスペクトし、その後に続く世界にちゃんと送ってあげる。主人公は素晴らしい人格の持ち主だと思うけど、主人公の人生が見えないし、仕事が丁寧なのは分かるけど、1つのエピソードをじっくりやり過ぎて映像も地味だった。
敢えて笑えるシーンやコメディにしても良かったんじゃないかと思う。
主人公にはお疲れ様と言う気持ち。
やめてくれ…と言いたいけど良作
イギリス、なんて映画を作るんだ。
最後、彼の最後の仕事の葬儀、
集まった人達の間の会話が想像できる。
「あなたと姉妹なのね」
「あなたが父の軍隊時代の親友なのね」
と。
上司が葬儀は故人のためのものではない、
と言っていたけど、その通りで、
親族や友人のためのもので、
そのお陰で彼らは新しいつながりができたわけ。
もちろんそうならない場合もあるんだろうけど、
故人が生きてきた人生があるんだから、
それを見直すことは残された人達にも大事。
退職の整理をしているオフィスで、
ベルトを巻くシーン、どきっとしたんだけど、
ほっとしたのに…
しかし、悲しく…温かく、悲しく…
イギリス映画ならでは、かな。
自分の最期は、誰が見送ってくれるのだろう。
これは邦題の付け方が上手ですね。あの映画を思い起こします。
原題は「STILL LIFE」ですから。
最初は見送る人の無い人のために、人を探すという作業の
繰り返しで、ちょっと退屈でしたけど。
後半、手がかりが見つかった人の関係者を探していくところから、どうなるんだろう? と思った所で、最後びっくり! そんな終わり方って。だけど、本当の最期は、少し心温まりました。
静かな映像
マイTSUTAYAから~(自宅のDVD棚から)
お盆なので(お盆関係ないかもだけど)観賞。そして号泣デトックス。
とても静かな映像、1つ1つの映像が画のように美しい。内容も静かに、とても静かに進んでいく…
込み上げてくる思いにとらわれ、しばらく抜け出せなくなる。
質素に、ただ単純に
主人は質素に繰り返す日々を過ごしてます。
色彩がとても、ハイセンス。
アートのような、美しさもあります。
ラストが悲しかった。
本当に、悲しかった。
でもなぜか、あたたかい。
しかし、ハッピーエンドになって欲しかった。
切ない、けど温かい!ラストも秀逸
ラストがかなり衝撃的と言う噂は聞いていましたが、なるほど・・・確かに!
ラスト前までの展開がなかなか味のある展開で、見る側の心もホッコリとしつつあっただけに、急転直下、これは衝撃でした。
切ない、切な過ぎます・・・。
人生は何が起こるか分からない、とは言え・・・何だかねぇ。
でもラストはジンワリ、切ないけど、報われた人生かな。
主人公ジョンの誠実で優しさに満ち溢れた人柄が表れたラストは、ホント秀逸でした。
衝撃のラストへ向かうまでの描き方も、淡々と描きつつもそこかしこにクスッと笑えるようなユーモアが含まれていたりして、いつの間にか引き込まれている自分がいましたよ。
これはジョンを演じたエディ・マーサンならではの味のある演技・雰囲気があってこその作品でしたね。
生真面目、几帳面、そして孤独・・・もう本人そのものとしか思えないぐらい、役と完璧にリンクしていたと思いました。
終盤、彼に変化が起きて前向きになっていく辺りの描き方とか、本当に素晴らしかったなぁ、だけに・・・。
しかしまあ何かと孤独死について考えさせられる映画でしたね。
もし自分が孤独死したとするならば、ジョンのような方に見送ってもらいたい・・・心からそう思わされました。
ただ、現実はジョンの上司のような対応が成されるのだと思うし、正直それが正解なんだとも思います。
公務員ですから、効率よく仕事しないといけないのは至極納得。
でも、人には心がある、だからこそ死者への尊厳がにじみ出るような対応をしてくれるジョンの行為は、見てると泣けてくるんですよね。
まあリアルではああ言う几帳面で生真面目すぎる方は正直苦手なんですけど(苦笑)
孤独を知る者だからこそ、孤独死した者の心が分かる、ジョンの私生活の描き方もまた秀逸でした。
最後の案件となったビリーとの対照的な人生の描き方も、これまた印象的、それがラストであんな風に重なるとは、いやはや脱帽です。
人生は儚いものです、でも誠実に生きていれば、きっと報われる、エディ・マーサンの風貌からはちょっと想像が出来ませんでしたが、とても勇気をもらえる素晴らしい作品でした。
しかしジョン・メイって44歳の設定だったんですね、こう言っては何ですが・・・見た目老け過ぎでしょ。
良い話だけど、切なすぎる。
主人公は孤独死した人たちの身寄りを探し、葬儀・埋葬する民生委員。
ハンドクリームに残った指の跡、頭の形にへこんだ枕。亡くなった人の部屋に遺された、住人の記憶。決して言葉は多くないけれど、「死」と関わる主人公を通して「生き方」を描いた作品だと思います。
印象的だったのはやはり、最後の仕事を全うしようとする主人公の変化。いつも電車は後ろ向きに(進行方向とは逆を向いて)乗っていたのに、ラスト間近では前を向いて乗っていたところに心情の変化を感じました。
ココアもミートパイもアイスクリームも、この旅で食べたのが人生で初めてだったんじゃないでしょうか。
良い作品だけに残念なのが、物語の終わり方が切なすぎること。
序盤からずっと静かなトーンでしみじみしていたところで、まさかの急展開。
ちょっと衝撃が強すぎて、それまで積み重ねた作品の印象が壊れてしまったように感じました。
どんな作品でも 最初から感動を求めて映画を見てはいけない
おみおくりの作法
僕の感性がズレているのかもしれません。
『奇跡的なラストシーンに感動!』の文句につられて入ったのですが手応えなし。
「感動しに行こう」という浅ましさを反省しました。 eiga.com/l/uRJCM
いい話だなーと見てたらまさかの展開。えーえーと思ってたらラストはそ...
いい話だなーと見てたらまさかの展開。えーえーと思ってたらラストはそうきたか。なんとも複雑な気持ちになった。STILL LIFEかあ…
アルバムの家族。
孤独死した人々を見送る仕事を続けてきた、民生委員のジョン・メイ。
亡くなった人々の身よりを探しては身辺整理をし、葬儀を執り行う。
しかしほぼ99%の割合で葬儀には彼一人。丁寧な彼の仕事がリストラ
対象となり彼は最後の仕事としてビリー・ストークの身辺整理を行う。
ビリーの人生を辿る中で様々な関わりを持つ人々と出逢い、そのこと
がジョンの死生観を変えてゆく。死者は永遠。とはよくいったもので
私自身も若い頃から葬儀や法事が多かったことから、死者を弔うのは
遺された人々のためと分かっている。おそらく身よりのないジョンは
仕事としてそれを全うするだけでなく、彼らを家族のように見立てて
(アルバムの作成でよく分かる)心の拠り所としてきた。真心をこめて
彼らを見送るのは自分のためでもあったのだ。そんな彼がある出逢い
を機に活き活きと人生を謳歌し始めるのだったが…驚いたのはラスト、
タイトルの意味がまさかここで語られるなんて。信じ難いと思わせる
突然の場面で幸せそうに目を閉じた笑顔が甦る。E・マーサンが秀逸。
勤続22年の民生係、解雇を前に最後の仕事
まさかのジョン・メイ44歳!最後の仕事は大成功だけど悲しすぎる最期…と思ったけどラストカットとタイトルをどう捉えればよいのか
なんだこれ!
軽く衝撃を受けるラストだった
死者に尽くし、死者に愛された男。丁寧に、時間をかけて仕事をする彼。仕事が遅いと言われるが、1人の人と丁寧に真摯に向き合うということは時間がかかることなんじゃないのかと思う。彼のしてきた一見無駄にも見えるようなことを肯定するかのようなラストだった。
なんだろうこの心地いいモヤモヤ感は。
最後のシーンを見ていて。 私たちは彼の仕事を見て知っている。そして...
最後のシーンを見ていて。
私たちは彼の仕事を見て知っている。そして、最後のシーンを迎えた後に考えたことは彼に対してのおみくりの仕方だった。
誠実ということ
効率とスピードが要求される資本主義社会では、「死人」は生産性がなく、特に孤独死は巷で迷惑な存在として語られます。
しかし、知人でもなく見返りもない孤独死した「死人」に対して誠実になるということは、自身の人生に対してもまた、誠実になることなのだと気づかされました。
「ありがとう」という言葉は、自分自身にも向けられるのだ、と。
(おすすめではなく)観なくてはいけないやつ。
本作のような、余韻というか、観客に考える時間をくれる、ゆったりとした作品は、ここ数年はなかったです。
こんなに心を揺さぶられるとは!
観終わってだいぶ経ってから、急に押し寄せてくるものがありました。
まだ、ざわざわしています。
あらすじも書きませんし、邦題に対する文句も言いません。
言いたいけど(笑)。
ただ、本作は「強めにおすすめ」ではなく、「観なくてはいけないやつ」だと思います。
あ、もう一回観ます。
いいんだけど
いいような気もするんだけど、眠くなってしまった。
3回観てやっと最初から最後までつなげられた。
期待したほど感情移入できなかったのが残念。ストーリーが単純なような、意味なく単純じゃないような。
イギリス人ってほんとにこんな感じなの?
死者たちの鎮魂
この映画2回観ました。より深くジョン・メイの誠実な人生に心惹かれましたよ。
老年になった私はこんな風に丁寧に生きているだろうか。
最後の場面、何この人達と思った瞬間に解りました。
ビリーを先頭にみんな来てくれたんだーと言い知れない嬉しさがこみ上げて来て涙しました。
あの主人公の俳優(エディ・マーサン)この役が一番ですね。
パッピーゴーラッキー又思秋期などいつも存在は感じていましたが、この作品で名優であると確信しましたよ。
いろんな場面での表情、動き、話し方など、自己主張することなく、人を責めず、静かで、話に耳を傾け、心を和らげていく。
真面目さゆえの滑稽、それが可笑しくてふと私笑ったりして、この映画の息苦しさを和らげてくれていた。
それがピッタリですよね。「雨ニモマケズ」の詩でてきました。
でも実際に私がこういう人に出会っても、良さを認識できず通り過ぎてしまうかも知れないけれど。
最後の仕事の死者ビリーの娘に会いに行く前にアルバムを作り直したり、
訪ねた先の酔っ払いどもと酒を酌み交す、戦友のところで出た食事etc
たくさん良い場面ありました。それがビリーの弔いに繋がっていくのですねー。
(いつもこの結果では無かったでしょうが。)
ジョン・メイの人生は幸せだったでしょうか?後半訪れた遺児の女性との交流は恋の予感あり、ときめきました。彼の目の輝きや薄らとした微笑み、やっと「春が来る」なんて思って・・・。
あの時用心深い彼が浮足立ってしまったのですねー。ふたつのコーヒーカップ空しい!
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