おみおくりの作法のレビュー・感想・評価
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イギリス版おくりびと
死者への尊厳、何よりも「人として」の気持ちで亡くなった人のルーツをたどる公務員さん。それを「余計なことをするな」とクビにする上司。根っこは似ているかな皇室の国。ラストは事故で亡くなった主人公に、の葬式に参列する多くの「余計なこと」をされた面々。
ジョンメイがいれば生きていける
孤独死。監督が日本のニュースでこの言葉を知って、感銘して制作された映画。監督ご自身が”孤独死”の予備軍だそうだ。
メイのコレクションの孤独死した人々の写真。本当に孤独死された方々のものだそうだ。
(新聞インタビューから)
自分のことを誰が理解しようとしてくれているのだろう?時折、叫びだしたくなるような思いに駆られる。
それは、たくさんの人に、家族に囲まれていようと、時折心の中をよぎる思い。
せめて、ジョンメイのように、理解しようとしてくれる人がいればと涙が頬を伝う。
そして、まさか、それはないだろうという展開。
人のためにと心を砕くことに疲れた心に衝撃の展開。
それでも、そこからまた思わぬ展開のラストに、こんなことがあるのなら、もう少し人のために頑張ってもいいかなと背中を押してくれる。
映像の一つ一つが、額に入れて飾りたいほど、魅力的。
ビリーを追っていく中で、少しずつ今までやらなかったことに踏み出すメイ。
色使いも、カメラワークも、ある時点を境に変わっていく。
丁寧に計算し尽くされた映画。
そして、エディ氏の虜になる。電話の応答の一人芝居。抑えた演技の中の情緒の豊かさ。笑わせようとしていないのに、その佇まいにくすっとくる絶妙な演技。目が離せなくなる。
静物画のような淡々とした映画。
だのに、みぞおちをえぐられる。
心の宝物にしたくなるような映画。
ウーパールーパー系主人公
孤独死をテーマに、全体を通して、コミカルな雰囲気で描かれていて見やすい
ないよりも主人公の演技、小道具、世界観描写がうまい
見てよかったと思うし
こういう民生員が今後もっとも必要とされる気がした
どうして?と思った
真面目に誠実に仕事をやってきたのに、おそらく公務員みたいな役職なのに、突然の解雇通告。ここも合点がいかないが、結局は報われない人生なのだ。しかし主人公的には最後の日は幸せを感じていただろう。
最後にファンタジーの世界に突然入り込むが、これを信じられるなら、もっと前に救ってくれよと思う。だって彼は見返りもない作業に一生懸命取り組んできたのだから。彼には特に幸せになって欲しかったのに結末が残酷。
お坊さんの知り合いに借りて見ました
22年間コツコツと真面目に働いてきたジョンメイさん。淡々と物語が進んでいきますが
途中はあまり入り込めず寝てしまいました(笑)がラストに展開がガラッと変わります。
終わって見れば「あーもっと人生、人のために尽くしてみよう」と思えました。
いい話だなーと見てたらまさかの展開。えーえーと思ってたらラストはそ...
いい話だなーと見てたらまさかの展開。えーえーと思ってたらラストはそうきたか。なんとも複雑な気持ちになった。STILL LIFEかあ…
物静かな映画で雰囲気はかなり好きだった。 ジョンは何故ビリーにあそ...
物静かな映画で雰囲気はかなり好きだった。
ジョンは何故ビリーにあそこまで深く関わったのか。
ビリーは簡単にいうと荒くれ者でそこまで惹かれる理由もないような。
荒くれ者なのに周りの人達から人望があった、そういう不思議な魅力に惹かれたのかもしれない。
もしくは自分とは全く違う人生の男に興味をもったのか、単に最後の仕事だからと気合いを入れて頑張っただけなのか。
墓まで譲るあたりただ仕事で頑張っただけとは考えにくい。
しかしまあ最後の最後にあんな事になるとはなんともやり切れないというか酷というか。
ラストシーンをあぁしたかったからジョンをあぁしたとしか思えないけど他にもっとやりようがあったんじゃないかと思う。
あのあと普通に彼女とうまくいき、天命を全うし、あのラストシーンでも良かったのに。
このラストシーンも好きだけどジョンには幸せになってほしかった。
ただ、最後の最後に今までしてきた事が報われた場面はすごくよかった。
死人に想いはないと上司に言われたけど、そんな事ないんじゃないかと思わせてくれた。
故人の皆ジョンには感謝していた。
そういう意味では、ジョンは幸せになれたと思う。
死をもって生の時を表す。
身寄りのない中人知れず亡くなった方の生前の時間を探り大切に送り出す。それがジョン・メイのお仕事。
とても静かで、セリフも少ない作品ですがひとりひとりを重んじていて丁寧に展開が進むのでしっくり来る描き方の一作です。
観れて良かったなぁ。それがまず最初の感想でした。
もっと今を大切に、関わってくれる人を大切にしていかないと
とても孤独だ。だから良い。
「私は孤独です」
最後までそう理解しているからこその安心感がある。
非常に淡々としたストーリーで、好みは分かれると思う。
可もなく不可もなく。しかしそれが良い。
英語版のタイトルを忘れてしまったが、日本語タイトルの方が陳腐な印象を受けたように思う。
(「Still life」でした。)
みおくり続けたおじさんの人生
ずっと、見知らぬ他人の過去を辿っていた彼は、いつも電車にのるとき、進行方向と逆向きの席に座っていた。
ようやく、彼が彼自身の人生を歩み始めた時、彼は進行方向を向いた席に座る。
その矢先に、ドシャン。
几帳面で誠実で、たったひとりきりで赤の他人の魂を見送り続けた彼の人生は、彼自身の幸せを待たずあっけなく終了する。
しかも、彼がこれまで見送った人間たちと同じく、彼には葬儀に参列してくれる家族も友達もいなかった。
でも、彼は大勢にみおくられた。
彼がこれまで心を込めて、みおくってきた人間たちに。
観終わった今、正直、やりきれない感じもあるけれど、彼は、報われたのだと思っている。思いたい。
ラストシーンが。。。
面白かったです。
主人公の雰囲気がよくて、
半分くらい役者のキャラクターに
引っ張られてる映画だなと思いました。
ただ個人的にラストシーン
の表現は蛇足だと感じてしまいました。
言いたい事は分かるけど…
なんとなく気になってたので、ついに観た。けど地味過ぎだし話としてはつまらなかった。
言いたい事のためにラストこんなオチを用意する?と憤慨したけど、
言いたい事は分かる。
死んで終わりじゃない、故人が生きた軌跡を辿りリスペクトし、その後に続く世界にちゃんと送ってあげる。主人公は素晴らしい人格の持ち主だと思うけど、主人公の人生が見えないし、仕事が丁寧なのは分かるけど、1つのエピソードをじっくりやり過ぎて映像も地味だった。
敢えて笑えるシーンやコメディにしても良かったんじゃないかと思う。
主人公にはお疲れ様と言う気持ち。
やめてくれ…と言いたいけど良作
イギリス、なんて映画を作るんだ。
最後、彼の最後の仕事の葬儀、
集まった人達の間の会話が想像できる。
「あなたと姉妹なのね」
「あなたが父の軍隊時代の親友なのね」
と。
上司が葬儀は故人のためのものではない、
と言っていたけど、その通りで、
親族や友人のためのもので、
そのお陰で彼らは新しいつながりができたわけ。
もちろんそうならない場合もあるんだろうけど、
故人が生きてきた人生があるんだから、
それを見直すことは残された人達にも大事。
退職の整理をしているオフィスで、
ベルトを巻くシーン、どきっとしたんだけど、
ほっとしたのに…
しかし、悲しく…温かく、悲しく…
イギリス映画ならでは、かな。
自分の最期は、誰が見送ってくれるのだろう。
これは邦題の付け方が上手ですね。あの映画を思い起こします。
原題は「STILL LIFE」ですから。
最初は見送る人の無い人のために、人を探すという作業の
繰り返しで、ちょっと退屈でしたけど。
後半、手がかりが見つかった人の関係者を探していくところから、どうなるんだろう? と思った所で、最後びっくり! そんな終わり方って。だけど、本当の最期は、少し心温まりました。
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