「回想…いまいち」逃げ去る恋 あま・おとさんの映画レビュー(感想・評価)
回想…いまいち
今と回想がうまくつなぎ合わせられた、ユニークな作り。アントワーヌの恋の履歴の回想編のようなもの。
しかし回想というのは、本人たちには意味があるが、私は第三者だから、そんなの当事者間で適当にやってと言いたくなる面はあった。つまり…こちらは過去を特に思い出したくはない。それに過去作品の各シーンは、すでに結構あたまに焼き付いている…。
もうひとつ、楽しかった学生時代の思い出を飲みながら語る、というようなノリは、男女間のことではどうなんだろう。男女の別れには、互いの傷つけ合いや満たされない気持ちを少なからず伴い、失望やら失敗感やらの苦い感覚が残り、それと向き合いながらまた生きていく。鑑賞者としてはそこに共感してきた。ところが、このあいだのおもしろかったあのこと、みたいなノリで過去をワラワラとしかも笑いながら見せられるとちょっと…、いままで何だったの?と。アントワーヌが白髪のおじいさまになってからならまだしも。
というわけで、ユニークだなとは思うが、うーん…。
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