「神とは信仰心」エクソダス 神と王 willstrongさんの映画レビュー(感想・評価)
神とは信仰心
「王も神の前ではただの人」「神が人々を救う」
そういった神とは絶対的な存在という表現を押し付ける作品ではなく安堵した。
私が無神論者であるからか、神の御業と称して不思議な力を味方に付けたモーセというより、追放され全てを失っても同胞を解放しようとする信仰心の強い優しき指導者という印象であった。
神と王というなんとも大それたサブタイトルが付いているが、要は人と人
力で支配するラムセス王と、神という大きな存在を信じ、その代弁者として導くモーセ
信仰心とは正しく健全なものであれば、莫大な人間を同じ志で一つにまとめることのできるすごい力であると同時に、少し恐怖も垣間見えた。
壮大なファンタジースペクタクルであり、人を束ねる者とは何たるかを描いているこの作品が、1956年から愛され生まれ変わり、引き継がれていくのがわかる気がした。
これほど神またはその使いを実にうまく表現した作品も少ないのではないだろうか。
見る者によって捉え方が違うのは、映画として当然だが、信仰に関係なく楽しめる作品として仕上がっていることにとても驚き、リドリースコット監督の力量に感服しました。
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