「神は神を信じない者を愛す。」エクソダス 神と王 ko_itiさんの映画レビュー(感想・評価)
神は神を信じない者を愛す。
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劇中、モーゼは神に問う。
「400年も虐げられたヘブライ人に何もしなかったのに何故、今」と
神はそれには答えない。しかし、何故モーゼなのかはわかる。それは……
モーゼは己の考えのみを信じ、神を信じないからだ。
誰もが信仰をしているのに対してモーゼは相手のそれを認めながらも自身では信仰をきっぱりと否定する。「神の言葉ではなく、自分で考える」と。
だからこそ神は彼を選んだ。
クライマックス前、海への道に迷いをもったモーゼは神に「どちらへ行けばよいのかを」訊ねるが、それに神は答えないことからも、それはわかる。
要するにこれは信仰(宗教)を否定するのが主題なのだ。
そしてモーゼと神とのメロドラマの側面をもっている。終盤、自分自身の考えを十戒として石版に彫るモーゼを好ましく見ている神の場面や別れのときの場面からもそれはわかる。
それだから、単純にスペクタクルを観たかったひとには「なんじゃ、これ」感が残る印象だ。十の災厄なんかまるでギャグにしかみえない。
だから、観るときは3Dがおススメ。蛙や蛆虫や蝿をこれでもか!という位に。
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