「警鐘」野火 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
警鐘
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戦争はダメとか、悪とか、そんな事どうでもいい。
そこに行きたくない。
信念も義も、そこには何一つない。
英雄譚なんてあるわけない。
人を人たらしめんとする、その全てが入り込む隙間がない。
傭兵が主役の映画なんかクソくらえだ。
そんな事を感じた程の惨劇が投影されてました。
幼い頃、「はだしのゲン」を読んで以来の衝撃だった。
折しも戦争に関する法案が、日本で可決されようとしている。
…軍事介入はしちゃダメだ。
必ず巻き込まれる。
見解の相違とか、文化の違いとか、そんなの通用しない。やられたからやり返す。
そこに人間は居ないのだから。
理性が発現しない。
獣しかいない。
日本の一番長い日を観た後での観劇。
本国は言わば、デスクワークだったのであろう…。
現場は、文字通り「地獄」だ。
何故「死」を選択しなかったのだろう?
劇中では、残してきた者への恋慕なんかも描かれてる。
死への恐怖?
何かに負けてしまう事への憤り?
生への執着?
…俺には分からない。
映画を見ながら、何故みんな諦めないのだろうと思った…。
あの状況下、何故、生きていたいと思えたのか。
…対比なのかもな。
死んだ後が、目の前に日常的に提示され続ける。
ああは、成りたくないと思うのだろうか…。
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