劇場公開日 2015年7月25日

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「演出過剰」野火 うさちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0演出過剰

2015年8月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

良くない映画に共通するのは、大げさな演出である。「リアリティ」とはもっと静かな説得力であると、いろいろな映画を思い出しこの映画を見比べて思った。まず、これでもか、これでもか、の押しつけがましい”恐怖”(つまり大音響)に辟易した。つぎに兵隊たちの言葉使いが気になった。せりふの指導はなされたのだろうか。全員が東京言葉。その時代、東京出身以外の兵隊もいたろうに。それにせりふが軽い。”人肉喰らい”が原作「野火」のテーマであるが、映画ではやはり戦争そのものに吸引されなくては説得力は出ないのではないか。その点から、戦争全体を見とおす視点が欠けていることも指摘しておきたい。若者(らしい)たちは簡単に「傑作」と言うが、ショッキングな映像が「傑作」ではないことは言うまでもない。

うさちゃん
ひーぼーさんのコメント
2015年8月24日

連隊は同じ地域の人たちで編成されていたと聞いたことがあるので、東京言葉ばかりでも不自然ではないと思います。

ひーぼー