ミルカのレビュー・感想・評価
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走れ、ミルカ!
インドのオリンピック陸上選手、ミルカ・シン。
その半生を映画化。
単なるアスリートのスポーツ映画と思うなかれ。
様々な要素を詰め込んだ、いつもながらのさすがのボリウッド・エンターテイメント。
頭の上に髪の毛をお団子状にして束ねてターバンで巻き、“空飛ぶシク教徒”と呼ばれた国民的英雄。
1960年のローマ・オリンピック。金メダルが確実視されていたのだが…。
ゴール直前、何故か後ろを振り返ってしまい、4位という結果に。インド中からバッシングを浴びる。
その直後、パキスタンとの合同スポーツ祭典が開催される事になり、ミルカは団長に指名されるが、拒否する。
彼に何があったのか…?
ミステリアスな導入部で始まるミルカの過去は壮絶。
インドとパキスタンの分離化の歴史。
その中で翻弄されたミルカ。恋人とも引き裂かれ…。
悲劇から、逃げろ、ミルカ!
あのオリンピックでの出来事は、少なからずこれが関係あるのかもしれない。
シリアスであると同時に、前述通り要素をたっぷり詰め込んだエンターテイメント。
初めて飛行機に乗って、怖い怖い。
オーストラリア遠征で、地元の女の子といい感じに。が、その結果、陸上の方に支障が…。
直接的ではないが、インド映画らしく歌や踊りも。
主演ファルハーン・アクタルの肉体改造は本物。亀仙人の修行のように足に重りを付けての訓練。躍動感はアクション映画のようで、スポーツ映画の真骨頂。
ライバル選手に妨害され、足に怪我を負う。痛みと闘いながら走り抜き、1位ゴール。熱い感動。
悲劇的な過去、絶えぬ努力、称賛される功績…。
相応しい物語がある。
それが英雄。
走れ、ミルカ!
語り継がれるゴール。
インド版ロッキー
BS日テレ字幕版鑑賞。 インドの国民的ヒーロー、陸上400m選手の...
よかったが、少し注文。
ソナム・カプールが超絶美女
「姉さん、ブレザーのポケットに手を入れてみてよ」で号泣。途中からみたのに。
1958年アジア競技大会は東京なのか。
シーク教、インド・パキスタン分離独立に宗教対立があったとは
PG12なのは虐殺シーンがあるから
インドのスーパースター
この映画を観るまでは知らなかったが、インドの400mランナーで、世界記録も出しているミルカ・シンの伝記物語。
インド・パキスタン分離独立の影響で、パキスタン側にあった故郷を捨ててインドにやってきた過去を持つ。
この選手がインドで記憶に残るのは、パキスタンとの親善陸上大会で、パキスタンの英雄カーリクとの一騎打ちが大きいと思う。
悲惨な経験に打ち勝ったミルカ・シンは素晴らしい。
●フライング・シク。
国際インド映画アカデミー賞14部門を総なめにした作品。陸上選手ミルカ・シンの半生。
とてもいい映画。彼はインドでは日本の長嶋茂男並の位置付けらしく、彼への想いや、印パ関係だとか、そういう国民の素地があっての評価なのかも。歌って踊ってのいつものインド映画ではない。割と骨太。
家族に大事に育てられるも、故郷を追われる。生きるために悪さもするが、とある女性との出会いで真っ当に。そこからは天性の走りの才能に磨きをかける。そして、パキスタンの首相から「フライング・シク」と言わしめるまでに。
シリアスなだけでなく、インド映画らしく、ポップに楽しくの部分もあり。いつもながらインド美人に酔いしれたり。出世して姉ちゃんに会いに行くシーンは号泣だ。このへんの緩急がインド映画はホント素晴らしい。
ミルカ本人曰く「80%は事実」。ローマ五輪のくだりはホントかぁと思ったりするのは無粋か。余談だが、コーチが蟹江敬三にクリソツなのも見処である。
インド映画は
うわー、映画だー。
きわめて映画的。上手い!
これがインド映画だと!?スポーツ映画の中でも最高の部類
こんなインド映画が撮れるのか!日本の映画界はもう少し焦ったほうがいい。歌とダンスあったり、時間が長めというので、インドっぽさがあるんだけど、絵作りからストーリーから素晴らしい。
それだけじゃなくミルカ役の人の筋肉質の肉体美が凄い。そりゃ強いわ、っていう説得力が違う。走っているシーンは、随所に出てくるんだけど、映画だということを忘れて応援してしまう。
悪役がいてちゃんとエンタメしているし、主人公が自身の悲惨な過去と対峙するシーンがあったり、元コーチに感謝に行くシーンなどは感動する。
最終的にインド万歳って思えるほど、感情移入できてた。面白い。
ミルカがパキスタンに行かない理由の説明として、ミルカのこれまでの話が出てくる展開なんだけど、そこまで話さなくても、パキスタンで親が殺されたと言えばわかるのでは?ってのがツッコミどころ。だけど、まあ見せ方だけなので、問題ないです。
ちなみに武井壮が日本人走者として出てます。
一人の人生と戦争と才能
走れ!ミルカ走れ!
国民的ヒーローだから。
感動した!心に残る一本。
ミルカの幼い頃の壮絶な体験から、トップアスリートになり、過去の苦難を乗り越えていくまでが描かれていましたが、何度も涙し、笑顔にもなり、本当に素晴らしい作品でした。
観るまでは150分という長さに躊躇していましたが、ミルカの環境や素晴らしい人との出会いからの心の変化や成長が、見事に描かれていて、飽きさせない構成でした。
また、なかなか知る機会のない、インドと隣国との紛争の歴史をミルカの人生を通して知ることができ、インドをより身近に感じました。
観て本当に良かったと思える一本です。
歌と踊りの効用
ここ最近インド映画を観る機会が増えてきた。おかげであの歌とダンスが始まっても驚かなくなったし、始まりそうなときは雰囲気で分かるようになった。
主人公の気持ちが高揚する場面で歌と踊りが始まるのだが、特に若者の恋が芽生えて盛り上がるとこれが効果的になる。
そもそも若者の恋に確かな理由などないわけで、この理由付けに躍起になる映画など見苦しい。若い二人が恋に落ちた事実とその後の展開が重要なのであって、恋に落ちた訳を説明する必要はない。
歌と踊りがいきなり始まることにも特に理由がない。若者たちの恋の始まり、恋の高揚感をスクリーンに表わすのに、リズミカルな音楽と踊りは持ってこいではないだろうか。
主人公ミルカのストイックな人生にも恋の一つや二つはあった。しかし、恋愛は甘酸っぱい思い出ではあっても、積み重ねてきた業績やどうしても癒すことの出来ない心の傷に影響は与えない。むしろ、彼の走ることへの執念のほうが恋をその成就から遠ざけている。
このミルカの人生に花を添える恋を、歌とダンスで盛り上げることはさっぱりとして楽しいものである。こうした表現方法が映画に起伏を生み出し、その人の人生を束の間追体験する人々の気持ちも高揚させるのだ。
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