「裸足の土屋太鳳はロケンローラー」人狼ゲーム ビーストサイド kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
裸足の土屋太鳳はロケンローラー
バチモン、ポケモン、ドラエモン!などと、かなり和ませてくれる学園モノの夏合宿といった雰囲気。それもそのはず、前作とは違い、クラスメート10人が揃って拉致監禁された格好なのだ。こんな仲の良いクラスメートを殺すことができるのか?などと心配してしまったほど。舞台は加藤学園御殿場キャンパスという前回と同じロケ地だ。
前作での“人狼”の二人はいったい誰だったのか?結局確証を持てずに見終えたのですが(多分、太賀と藤井美菜)、今回は前ゲームをクリアした樺山由香(土屋)と萬田麗子(青山)が“人狼”のカードを持っているという、ある意味わかりやすい設定だ。今回は人狼2人、村人8人の中に預言者1人、用心棒1人、共有者2人という役割が加わる。こんなふざけたストーリーをと思いつつも見てしまったのが、思いのほか演技力に涙腺を攻撃されてしまった・・・。はっきり言って、1作目よりも断然良くなっているのだ。ただ、共有者はあまり意味を持ってない。
とにかく裸足になりたがる女子高生由香がロッケンロールしてはじけてるし、クラスメートを殺しても白を切る生意気そうな顔が何とも言えない味を出していた。人狼であることがバレてしまうと、多数決で殺されてしまうので、悪く言えば犯人側の心理を楽しむ趣向。こんな仕組みになっていたんだと「人狼ゲーム」のルールを再確認もできる内容なのです。
いや、しかし、そこまで大胆に包丁で殺人犯したらバレるでしょ!と返り血とか、不眠のはずなのにハイテンションになってるところとか、土屋太鳳の意味不明の「全裸は私の制服」の歌詞が気持ち悪くなってくる面白さ。こうなってくると、心理戦にこだわるあまりに人命の軽視とか人間の尊厳を無視してるとか批判するひまもない。さらに、ラストの多数決も予想外で面白い。基本的にはクソみたいな設定(映画の中でも言ってた)なのだから、ここまでやってくれると逆に気持ちがいいものだ。