マルタのことづけのレビュー・感想・評価
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大切な家族。
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孤独を切実に感じさせる作品だった。同時に他人との関わり、
予期せぬ出逢いがもたらす人生の転換期を示した作品でもある。
監督自身が体験した出来事からの着想でモデルとなった女性の
次女が実際に次女役で出演している。4人の子供は全員個性豊か。
それを束ねるHIV末期患者のマルタ。虫垂炎で入院時に偶然隣り
合ったクラウディアは、マルタ一家と家族のように関わっていく。
天涯孤独で無表情のクラウディアが、なぜ実演販売という仕事を
しているのか不思議だったが、他人と関われるのはそこしかない。
彼女の抱える孤独が無機質な風景の中でヒシヒシと伝わるのが
今作の特徴で、対岸にマルタの騒々しい家庭が位置する。一見
こんな面倒な一家と関わりたくないと思うが、天涯孤独に生きる
クラウディアからはどの光景も目から鱗だろう。まるで我が子の
ように接してくるマルタから愛情の一片を次々受け取った彼女は、
この一家が抱える問題(母親の死)に対し正面から向き合っていく。
タイトルにある「ことづけ」がすべて奇を衒ってないところが新鮮。
(監督の人生観を変えた出来事がありのままの自然体で描かれる)
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水槽の中の金色のまねき猫
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この家族をいつまでも見守っていたいと感じた。 マルタの器の大きさ、マルタとクラウディアとの関係や距離感が丁度良かった。 マルタの中に、血の通った人間の本当の温かみを感じた。 そして、母親の偉大さを知った。 ラストのマルタの願い、「私の遺灰は、この町の中にまいてちょうだい。」という 遺言に、心がジーンとさせられた。 謎のアイテム:「水槽の中のまねき猫」「車の窓に張ってあった仏像」のシール。」
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