「これ単体で見る映画ではないが、サメ映画としてはこれでも及第点なんです」シャークネード Elvis_Invulさんの映画レビュー(感想・評価)
これ単体で見る映画ではないが、サメ映画としてはこれでも及第点なんです
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サメ映画×ディザスター映画のヤケクソB級合体が生んだカルト的人気を誇るシリーズ、その第一作。
バツ一の元サーファー、フィン・シェパードが前代未聞の脅威「シャークネード」と対峙し、
隙間風の吹く間柄の家族をそれでも守るべく奮闘する。
やたら諍いの絶えない登場人物が不自然さの残るCG製の災害から
時に逃げ、時に戦い、そして時にあっさり敗れて舞台から消えるサメ映画の一つ。
とはいえ本作はこの時点ではアサイラムによって大量生産されるテレビ映画の一つに過ぎないことを思えば、だいぶ盛り上げるために趣向を凝らしている方なのは間違いない。
サメがひっきりなしに登場し、人体破壊を割と躊躇いなく映すサメ映画的サービスシーンは激しめの作品なので、サメ映画としてなら楽しめる余地はある。
出来ればそこら辺の機微が分かっている面々と共に見たいB級ポップコーンムービー。そういう意味で万人受けする映画では全くない。
展開はそうはならないだろという滅茶苦茶な要素が多々ではあるが、
それも愛嬌となる多様なトラブル&完全に悪ふざけな破壊演出でサメ映画の弱みとなるワンパターンを回避できている。
このシリーズの強みを既に感じることが出来るものであり、ただの凡作と切り捨てるには惜しくはある……のだが、チープなCG・妙に説明的な台詞・場面設定と明らかに合わないテキトーな野外撮影中の天候などの安っぽい作りを誤魔化し切れているかは視聴者の判断によるだろう。
魅力はあるが、総じて「『シャークネード カテゴリー2』の前作」という心構えなしで見るのは厳しい。
とはいえ、今更この作品を見ようとするのはほぼ2の存在を知ってる人々だけだと思うが……
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