「「逃げるな。逃げたって、誰も救えない。誰も救ってくれない。」」くちびるに歌を 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
「逃げるな。逃げたって、誰も救えない。誰も救ってくれない。」
【賛否両論チェック】
賛:「生きる意味」を見失ってしまった多感な中学生達と、同じように傷ついてきた主人公との、真っ直ぐなぶつかり合いが感動的。作品を彩るステキな音楽にも、自然と涙が出ること請け合い。
否:親に捨てられた少女や、自閉症の兄の世話を続ける弟など、出てくるテーマは結構重いので、あまり軽い気持ちでは観られない。
音楽がここまで人を突き動かすことが出来るのかと、思わず感動を覚えます。両親のいないナズナや、自閉症の兄を抱えるサトルなど、中学生にして様々な体験をしてきた少年少女達が、音楽を通して「自分が生きていく意味」を見出していく様子がステキです。そして、最初こそ自分を偽っていたものの、次第にそんな少年少女達に感化され、少しずつ自身の哀しい過去ともしっかりと向き合っていくユリの姿も印象的です。
ラストのシーンもメチャメチャ感動的ですので、彼女達の澄んだ歌声が魅せてくれる奇跡を、是非とも劇場でご覧下さい。
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