エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)のレビュー・感想・評価
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山の神?
原作を読んでいないせいか、理解出来ない箇所が所々あった。
羽生が遭難しかけ、どうなったのかというところでいきなり、停電したのかというような場面転換。
羽生の恋人の女性が、東京で普通に暮らし、山など登ったことなど無いように見えるのに、ベースキャンプまでとはいえ、いきなりエベレストに登頂してしまうこと。
羽生だけではなく、深町までもが、遭難しかけているのに、頂上を目指してしまうこと。
結局クライマーズハイ?
最後のペンダントは何だったんだろう?
シェルパの男性が、孫が生まれたからと、妻の形見のペンダントを娘の夫である羽生に渡す。羽生は、妻ではなく、かつての恋人に渡す。恋人は、羽生に妻子がいることを知り、それを返そうと深町に預ける。深町は山で死んでいる羽生の手にかける。
ペンダントは形見として、生きて行く者に受け継がれて行くもの。羽生は恋人に生きていってほしいと渡したのか?それなら羽生が死んだあと羽生にかけたのは、山の上が生きた証だから?それにしては、一緒に降りよう。
俺に取り憑け。と言っていた。その辺がよくわからなかった。羽生の代わりに自分が、下山し、自分は生きて行くということは何となくわかるけど。
原作はひじょうに長い小説のようなので、いろいろ省かれているだろうことは察しがつく。
エベレストの登山シーンは、本当にすごかった。よくあんなシーンが撮れたと感心する。
山に登ったことのない者には、もうひとつ理解が及ばないお話だった。
シェルパの男性が、何回か言っていたが、結局、山に登って、山頂に立ち、生きて帰れるかは神様次第。神様の思し召しと言ったところか。
映像はいいが、ストーリーはダイジェストそのもの
漫画版のファンだったので興味を持ち鑑賞してきました。この映画は小説の方を原作としているようですが、小説は未読です。
まず映像は迫力があり非常に良いです。実際にエヴェレストで撮影を行ったようですが、吹雪で荒れる山の映像は圧巻で、映画館で見たかいがあったと思います。(エヴェレスト3Dの方をIMAX3Dで観ていたせいか、迫力という点では劣ってしまうのですが)
ストーリーは漫画版全5巻をひととおり2時間に収めているため、とにかく圧縮圧縮の嵐です。それは覚悟していましたが、個人的にあれっと思ったのが、
・長谷の存在感が薄い
・羽生の過去の話の話があっさり終わる
・岸涼子と深町の関係(この役の必要性が…)
ですね。
一つ一つのストーリーがあっさりしていて動機付けが弱いため、映画から観た人はこの人はなぜこんな行動を??という疑問が各所で浮かぶでしょう。
またストーリー以外で気になったのが、岡田准一の演技です。無理して低い声を張ろうとしているのが伝わってきて、気になって仕方ありませんでした。
各俳優のファン以外にはちょっとおすすめしにくい映画だなぁという感想です。
★1の評価も★5の評価もありかも
★1の評価が理解できる理由
①原作が好きな方は★1の評価が多いですね。
心情を丁寧に描写した原作に対して、映画では心情の描写が足りなくて違和感があるからだと思います。事柄の描写の羅列で終わってしまっている為に、内容が上辺だけになっていて、だから、脚本に対して大ブーイングがおきているのだと理解しました。
感情移入できなかったところに、最後、感動させる感が強いナレーション入りが「クサイ感」を上塗りする事になって、酷評と失笑が★1という評価になっているのだと思います。
②終盤の盛上がるシーンの音楽が、平日の午後に再放送されている昔の2時間ドラマを彷彿させられる感じ、ちょっと古すぎ?
③とにかくアップが多い。主要キャスト3人以外もアップが多くて「ここぞ」感が薄れてしまったかも。
④尾野真千子さんの演技・・・役作りに真摯に向き合っている男性陣にくらべてしまうと・・・。老婆心ながら、今後オファーが減ってしまうかも?と心配になってしまった。
⑤1回目は初日舞台挨拶の時、2回目は本日観たのですが・・・2度とも、3回ぐらい寝落ちしそうになってしまった。ちょっと退屈?
★5の評価が理解できる理由
①エヴェレストに行って撮影したという話題性
②阿部さんの演技は素晴らしい。とにかく目が凄い。
鷹のような鋭い眼光、自分自身で凍らせたという、蝋人形と間違えるほどの死体の(目)は圧巻。
③岡田君の演技も素晴らしい。お得意の男らしくて熱い男の演技と、今までにない岡田君の演技が見ることができた。
口角をあげて薄笑いするシーンがあるが、悪役もイケルと思った。
次回悪役のオファーがあることを期待します。
③ピエール瀧さん・甲本さんの演技は安定の渋さで良かった。
④風間君が思っていた以上に良かった。ジャニーズお得意の単なるバーターキャストだと思っていたが、なかなか素晴らしい演技だった。
男性キャストの好演技がこの映画を救っていると思いました。
評価が分かれると思いますので自分で観て感じてください。
最後で全てがぶち壊し
前半は8,000m以上のデスゾーンの厳しさとか、羽生のキチxイぶりとか、エピソードを混じえよく描いていたと思う。
ところが、エベレストで羽生と深町が生き別れになった後から、「え?」の連続。
深町と岸文太郎の妹は、ピクニックでも来たみたいに5,000m以上のベースキャンプにやってくる。
妹はいつのまにか現地語まで理解できるようになっていたけど、なぜ?
深町は高地順応もせず、ベースキャンプからいきなり単独登攀。これってありえるのか?
羽生の遺体と再会するところでは、サングラスにチャチな毛糸帽子の深町。
白い息も吐かず、あの超難ルートを登ってきたはずなのに元気よさそう。
しかもその毛糸帽子まで捨て去る始末で、一瞬で凍傷になるデスゾーン設定って一体・・。
映画「エベレスト」とか見ると、役者はゴーグル、厚手のフードを付け、外気に晒されている顔の部分は氷が付いている。
風も非常に強く、酸素が薄いので話すのさえ辛そう。
そういうリアルさが全く無かった。
折角、前半でデスゾーンの怖さとか、羽生が命を賭けた前人未踏ルートの開拓とか振っておいて、最後の部分でぶち壊し。
山岳映画が最後で遺体コントになってしまった。
岸妹の部分って原作にあったのだろうか。
原作と映画はもちろん違ってもいいけど、変えるんだったら、もう少し脚本を推敲してもらいたい。
せっかく、大金かけていい役者使っても、脚本で台無し。
岸妹の部分は全く不要。岸文太郎のエピソードも大部分不要と思う。
その尺をデスゾーンの怖さとそれに挑む男たちのリアル描写に使って欲しかった。
しかし、「クライマーズ・ハイ」なんてあんなに面白かったのに、同じ脚本家と思えん。
面白かったです。
面白かった。
よかったのはカトマンズの街の活気がうまく表現されていて、ワクワクしてきます。
一方、良くなかったのは、山のシーンのリアリティの無さです。いや、私は登山はしません。
でも、本当にエベレストに酸素ボンベ無しで登るには、相当な高度順応が必須であり、そのために阿部ちゃんは不法滞在してまで、何年もかけてシェルパをやりながらチャンスを伺っていたんだなとわかりました。
なのに岡田くんはなんで無酸素で登ってんの?ボンベしないと。なんで途中でヘルメットも取っちゃうの?なんでマイナス30度?なのにフェイスマスクも帽子も取っちゃうの?映画というフィクションの中のリアリティが無さすぎる。惜しいなあ。
いい素材だと思うんだけど。
尾野真千子さんは省いていいキャストではないかなあ。まあ、花も必要ならもう少しエベレストに行く必然性を表現して欲しかった。岡田くんと付き合うとか。
尺が足りなかったかなあ。削れるシーンはどこか?ああ、飲み屋で岡田くんと若者がやり合うシーンは削れるのでは。その5分を尾野真千子さんが岡田くんに惚れるシーンを作れば、フィクションの中のリアリティが増したんだよなあ。、。
でも、そこを乗り超えて面白かったです。
雰囲気はあるものの…
渾身の一作ではなかったのかと思う。
今のご時世で、これだけの規模の映画を作るには並々ならぬ信念が必要だったのではないかと思う。なにしろ雪山に登り、長期に渡る海外ロケまで敢行したわけだから。
なのだが…どうにも、スッキリしない。
夢枕獏が原作なのだが、今作のテーマなのかなとも思える主役の手記を、俺は隆慶一郎さんの作品で同じような文言を目にしてたからかもしれない。
それは侍としての心得のようなものであったが、そっちの方で鳥肌が立つほどの感銘を受けたからだ。
どうやって撮ったんだと、よくコレを撮ったなと思えたんだ。
ここまでの絵を撮れるんだと感動もしたんだけど…なんだか、いまいちガッツリ入らなかった。
なんていうか…ピントがズレてたような感覚かなあ。音楽が非常に邪魔だった。
他のレビューにもあったけど、岡田准一がボンベも無しに登ってこれたりする事が、阿部寛の偉業を軽んじてたのかもしれない。
彼とは違うルートを通ったとしても、彼の目的が阿部との邂逅であるのなら、頂上へ向かう為の装備は不可欠だもんな。
衝動で登り始めたとするなら、その衝動の根幹がハッキリしなかったようにも映るしなあ…。
そんな細かい違和感の集まりが、スッキリしないという感想に結びついたのかもな。
期待してただけにガッカリ
原作が長編なだけに2時間に収めるのには少し無理があったかなと思います。マロリーのカメラの事は冒頭に触れただけで全く話題に上がらないし、羽生が事故で死にそうになった時に岸を思いながら紙に書いた鬼気迫る文など、端折って欲しくない所が抜けていてガッカリしました。
できる事ならドラマで2クールぐらい使って原作通りの脚本で映像化して欲しいなと思いました。
山も映画も目的を見失ったら遭難する
まずは原作者名を見てびっくり。
夢枕獏?
「陰陽師」の人?
ああいう伝奇モノだけじゃなく、こういうのも書くんだ…。
山岳カメラマンの深町は、ネパールで伝説のクライマーとして名を馳せ消息を絶った羽生と遭遇。今尚前人未踏の挑戦を狙い続ける男を追う…。
邦画にも山岳映画は結構多い。
古くは「銀嶺の果て」「八甲田山」「聖職の碑」、近年も「劔岳 点の記」「岳 ガク」「春を背負って」などなど。
身震いするほどのそびえ立つ山もあれば、平坦な山も。
監督は平山秀幸、出演に岡田准一、阿部寛、尾野真千子、一流のスタッフ・キャストによる山岳アタックは、そびえ立つ山に並べるか、平坦な山に甘んじるか。
邦画史上初となるエヴェレストで敢行したロケ。
その映像は雄大。
過酷さが伝わってくる…と言いたい所だが、吹雪のシーンなど明らかにCG合成シーンがあり、危険性やクルーの苦労は察するが、ちょっと本気度が薄れたのも事実。
ここは妥協しないで欲しかった。
今や日本映画界を代表する役者として手堅い演技を見せてきた岡田准一だが、今回は相手が悪かった。完全に喰われてしまった。
阿部寛が圧倒的な存在感。
山への狂気とも言える執念を体現。
クライマックスでも鼻水垂らして岡田准一が熱演しているのに、“微動だにしない”阿部寛の方に凄みを感じてしまった。
自己中心的で尋常じゃない情熱を持つ羽生。
動機も目的意識もハッキリしており、何故山に登るのか…に対する台詞も熱い。
が、彼に感化・影響される側の深町の描写がちと弱い。
彼が何故羽生に魅せられ、何故彼もまた羽生を追うように山へ向かうようになったか今一つピンとこない。
冒頭にエヴェレスト初登頂の真偽を巡る実在の登山家のエピソードが挿入されるも、特に伏線にはならず。
クライマックスの二人の“対話”もチープ。
尾野真千子演じるヒロインの必要性も感じられず。
山あり谷ありとはならず、単調な展開が続く。
山で多大な経験をしたのに受け止め切れず、どうやって下山したらいいか迷ってしまった、という印象。
一心不乱にただひたすら頂を目指す。
それが山岳映画の一本筋の通ったドラマの重みになる。
何を言いたかったのか焦点が定まらない山岳映画は、それこそ山で遭難するようなもの。
漫画実写の「岳」よりドラマチックではあるものの、エンタメ性では負ける。
ベタだった「春を背負って」よりも魅力を感じず。
「八甲田山」「劔岳」などの名山に並ぶ事が出来なかった所か珍獣ハンターの山岳挑戦プロジェクトの感動にも及ばず。
平坦な山(映画)だった。
原作は未読、登山経験者です。
演者さんの演技力は大変評価しますが、テーマが大きすぎてイマイチ伝わらなかったというのが感想。
最終的に限界を超えるという内容ではありますが、山の限界を知らない方にはこの思いが伝わるのかなと感じた。
また、ザックが軽そうに見えるのも疑問を感じます。
演者さんのファン、または山好きの方以外にはオススメできないと感じました。
「なんか違う」感
原作は未読だから、こう書いちゃ難だけど、なんか物足りないし、観終わっても謎の部分が幾つかあった。
最後のシーンで、なぜ羽生を連れ戻さないのか?
マロリーのカメラの謎は?
...など、ね。
エヴェレストの映像と登山シーンは圧巻だし、役者達も...特に阿部寛の存在感は凄かった。
なのに何故こうなった!?!って感じるほど残念な作品だったわ。
スケールがすごい
ロケーションに耐えられる体力と役柄を考えると、この二人しかできないだろう。物凄くかっこよかった。山を登る人の気持ちは異常だ。到底理解できない。
俺を撮れ。逃げ出さないようにな。
俺がいるから登る。
全部だめになったら、想え。ありったけの心で想え。
名言。
しかしフィルムは気になったなー。
考えさせられる映画
羽生は何のために山を登っているのか?を考えさせられ、最後に残したメモにも羽生の最後の姿を想像できるような文が書いてあった。
自分自身を深く見つめることが大事で、周りに影響されずに自分の行く道をまっすぐ進むことが大切だと思った。
これからは自分の進む道を信じて行きたい。と思う。
役者だけ頑張ってる映画
①伏線もへったくれもありません。カメラの謎も解決どころか触れてさえいない。オープニングの映像はなんだったんでしょう。
②役者さんはみんな頑張ってます。特に阿部寛さんは羽生の変人ぶりを充分表現しています。でもそれだけの映画。
③エベレストの映像はかなり頑張っています。観てて覚める事はありません。日本の特撮技術が存分に活かされていると感じました。
④カタルシスが何にも無し。沢山の団体、人が関わっている邦画大作なのでただ無難に作った感じが出てしまっていると思います。
⑤『エヴェレスト』と言うタイトルはどうかと思います。
今はチョモランマが国際的にも地元の言い名を使いましょうという流れで使われていたと思います。
『神々の山嶺』だけでよかったんじゃないかと思います。
内容が面白ければ気にならないと思うんですがなんせストーリーが単純に面白くないのでどうしても気になってしまいます。
⑥深町は金に困ってる筈なのになんであんなに何回もエヴェレストにアタック出来たの?
⑦田中要次さんを贅沢に使い過ぎだと思います。
⑧カメラを巡るミステリーでも山に魅せられた狂人達の人間ドラマにもなってない。
とても残念ながら中途半端な印象が残りました。
正直、期待した分だけがっかりしました。
原作の世界観台無しだわ。
いいのかなあ、こんなんで。
2時間という映画の制約があるせいで、原作と大幅にシナリオが変わってしまうのはしょうがないとしても。
でも、なにこれ?
雑でしょ?
俺頑張ってるよ羽生!っ感じで終わりかよ!
マロリーのカメラはどうすんの?
これ、もう一回、作り直したらどうだろう?
圧巻!!!映画館で観るべき映画!!
2月4日の完成披露試写会にて、『エヴェレスト 神々の山嶺』拝見させていただきました。
見終わった後、会場を出て、電車に乗って、家に帰ってからもずっと映画の余韻に浸ってしまいました。
実際にエヴェレストで撮影されたというのは、想像を絶する過酷な環境で、それが「リアル」にスクリーンに現れていました。
本物の説得力・・・凄いの一言です。
特にクライマックスの羽生と深町のシーンは、(特に羽生)怖いくらいに、まさに魂と魂のぶつかり合いを感じました。
それから印象に残っているのは、羽生が紙に記した、
「足がダメになったら手で行け。手がダメになったら指で行け。指がダメになったら目で行け。目がダメになったら心で想え。想え。想え。」
正直私には理解し難い理論だったのですが、この台詞が「不屈のクライマー」羽生のすべてを表しているような気がしました。
羽生さん・・・凄いの一言です。
いよいよ明日公開ですね。
岡田さんと阿部さんの魂のぶつかり合い、1度ではとても消化しきれないので、何回でも映画館に足を運びたいと思います。
迫力満点!!映画館で観るべき映画です!!
エヴェレスト 完成披露試写会
完成披露試写会に参加させていただいた者です。とにかく、素晴らしかったです。風景も、セリフも、何もかも美しく、心にズドンと刺さり、時間の経った今でも抜けません。
特に心に残っているのは羽生さんです。羽生さんはあまり口を開かない方なので1つ1つのセリフが重く、のしかかってくるように感じました。冷たく言っていても本当は心の奥に熱い思いを秘めているのではないかと思います。同時に、彼も1人の人間なのだと実感するセリフもあり、山に生きる男として、涼子さんや深町さんと同じように、私もすごく羽生さんに惹かれました。
「"想い"が伝われば」「"心"で感じて下さい」とキャストの皆さんが仰っておりましたが、伝わりました。感じました。『エヴェレスト神々の山嶺』は"見る"映画であり、なおかつ"感じる"映画でもあると、思います。少しでも興味を持った方、是非劇場でご覧下さい!
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